強制留年制度でいいのか コロナ対策としての「9月入学」議論

赤池誠章・参院議員
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赤池誠章氏=岡本同世撮影
赤池誠章氏=岡本同世撮影

 「9月入学」が大きな議論となっている。コロナ禍により全国一斉休校となったことで、失われた学校での学びをいかに取り戻すかがきっかけだったが、議論すればするほど、その目的から離れていったように思う。「9月入学」を教育や社会の変革につなげ、教育の国際化を目指そうという意見や、一部では、混乱期だからこそ改革すべきだといった声まである。この度のような想定外の混乱期においては、混乱を乗り越えるために変革せざるを得ず、結果的に社会が変わることはあるが、あえて自分たちで新たな課題を追加し、さらなる混乱を招く必要があるのだろうか。

 国民が生きる現場は、疲弊に疲弊を重ねている。前例のない状況に四苦八苦しながらも、治療薬やワクチンの開発による治療法の確立を目指しつつ、「新しい生活様式・日常」を実践し、世界的な経済の落ち込みの中で生活と経済を立て直して、なんとか国難を乗り越えようと力をあわせている最中である。そこに加える課題として、「9月入学」という制度改革は、あまりにも重い。教育界にとどまらず、社会全体に与える影響も大きく、そ…

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赤池誠章

参院議員

1961年生まれ。衆院議員、明大客員教授などを経て2013年参院選で初当選。文部科学政務官、自民党文科部会長などを歴任。参院比例代表、当選2回。細田派。