米中西部ミネソタ州で5月25日に起きた白人警察官による黒人男性の拘束死事件に対する抗議デモはあっという間に全米に広がった。トランプ大統領は「法と秩序」の維持のため連邦軍の投入をちらつかせ、暴力的なデモや略奪の取り締まりを優先する姿勢を強調。被害者の男性や黒人社会への共感は示さず、デモ参加者の怒りを増幅させた。一連の騒乱で露呈したのは、社会の多様な意見や要求を吸収することができなくなった米国の民主主義の制度疲労だ。
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