秋入学議論を継続し利点とコストの見極めを

松野博一・元文部科学相
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松野博一氏=岡本同世撮影
松野博一氏=岡本同世撮影

 私が顧問を務める自民党の秋季入学制度検討ワーキングチーム(WT)は2日、安倍晋三首相に秋入学に関し「今年度、来年度のような直近の導入は困難」とする提言書を手渡した。教育現場への負担や多くの法改正を伴うことなどから物理的に難しいと判断した。秋入学に変えるためには多くの課題を克服しなければならないが、一方で、欧米で一般的な9月入学に合わせることで留学を促進させ、グローバルな人材を育成できることなどメリットも多い。秋入学の議論をこれで終わりとせず、メリット、デメリットを見極め、よりよい教育環境を作っていきたい。

 今回、秋入学について活発な議論が起きたのは、新型コロナウイルス感染拡大防止のための学校休業に伴う「学びの保障」として浮上したからだ。9月入学にすれば、約半年間の余裕ができ、学習機会の確保に加え、部活動、文化祭など多くの学校活動の保障につながる。そもそも秋入学については、中曽根康弘内閣時代に臨時教育審議会で提唱されて議論されてきた経緯もあり、議論が後押された。

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松野博一

元文部科学相

1962年生まれ。松下政経塾を経て2000年衆院選で初当選。衆院文部科学委員長、自民党政調会長代理などを歴任。党雇用問題調査会長。細田派。衆院千葉3区、当選7回。