辺野古移設 計画を見直し軍民共用に

中谷元・首相補佐官、元防衛相
中谷元氏=内藤絵美撮影
中谷元氏=内藤絵美撮影

 1996年に日米両政府が米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の返還で合意してからもう25年近くがたった。普天間の危険性を除去するために沖縄県名護市辺野古に移設するということで、工事が進んでいる。

 私は約20年前、防衛庁長官(2001年4月~02年9月)を務めた。02年7月に国、県、名護市が「普天間飛行場代替施設の使用協定に係る基本合意書」に合意した際の当事者だ。14年12月から16年8月まで防衛相を務めた際は、一日も早い移設を実現するためには辺野古が唯一の移設場所ということで工事を進めた。

 しかし移設予定地の軟弱地盤が明らかになり、約9300億円に上る巨額の予算と、計画の変更が承認されてから12年以上という長い時間がかかることになった。これで「早期移転」と言えるのか。沖縄の皆さんで早期移転のために努力された方はたくさんいる。政府の一員だった者として、早期移転ができていないことに対して、本当に申し訳ないと思う。

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首相補佐官、元防衛相

 1957年生まれ。90年衆院初当選。防衛庁長官、防衛相などを歴任。2021年11月から国際人権問題担当首相補佐官。衆院高知1区、当選11回。自民党。