広島の被爆救護拠点となった「旧陸軍被服支廠」、解体は日本の損失

平口洋・衆院議員
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平口洋氏=岡本同世撮影
平口洋氏=岡本同世撮影

 広島市に4棟が現存する最大級の被爆建造物「旧陸軍被服支廠(ししょう)」の保存を訴えている。私が事務局長を務める「自民党原子爆弾被爆者救済並びに核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現を推進する議員連盟」(河村建夫会長)は4月、安倍晋三首相や加藤勝信厚生労働相など関係閣僚に保存を申し入れた。被爆者の救護活動の拠点ともなった貴重な被爆遺産であり、その意義や規模を考えると、原爆ドームに匹敵する訴求力を持つのではないか。金銭には換えられない価値があり、解体すればオール日本の損失だ。国、県、市が協力し、民間の支援も得つつ、なるべく多くの棟を保存したい。

 旧陸軍被服支廠は爆心地から2.7キロメートルに位置する。4棟合計で敷地面積は1万7186平方メートル、建築面積は9704平方メートル。赤レンガ造りで、戦前の広島の雰囲気をしのばせる。原子爆弾投下後、この建物ぐらいしか残らなかったので、国の軍事政策に使われた建物であったが、何千人という市民が押し寄せ、被爆者の救護拠点となった。うめき声が聞こえる中、必死だった人々の記録なども残っている。

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平口洋

衆院議員

1948年生まれ。建設省職員、秋田県警本部長、国土交通省河川局次長などを経て2005年衆院選で初当選。副環境相、副法務相などを歴任。衆院広島2区、当選4回。自民党竹下派。