ウェストエンドから

「新冷戦」の最前線を考える

服部正法・欧州総局長
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英国を訪れたマイク・ポンペオ米国務長官(左)と歩くボリス・ジョンソン英首相=英ロンドンで2020年7月21日(AP)
英国を訪れたマイク・ポンペオ米国務長官(左)と歩くボリス・ジョンソン英首相=英ロンドンで2020年7月21日(AP)

 今や世界的な喫緊の課題とも言える新型コロナウイルスのワクチン開発だが、最近、開発をリードする各国の研究機関から開発情報を盗み出そうとした動きが相次いで報じられた。サイバー攻撃による情報窃取の疑いがかけられているのは、以前からさまざまな形でサイバー攻撃を行っているとして欧米から批判されてきたロシアと中国だ。

 新型コロナ感染拡大初期の対応や香港への統制強化を巡り、米国をはじめとする英語圏5カ国による情報機関協力の枠組み「ファイブアイズ」との対立が鮮明化する中国と、クリミア半島(ウクライナ)の一方的な自国への編入や他国内での「暗殺工作」の疑いなどで以前から欧米と対立してきたロシア。「コロナ後」の世界は、「欧米VS中露」の対立構図が一層鮮明になるのだろうか。その場合、「新冷戦」の最前線はどこになるのか。

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服部正法

欧州総局長

1970年生まれ。99年、毎日新聞入社。奈良支局、大阪社会部、大津支局などを経て、2012年4月~16年3月、ヨハネスブルク支局長、アフリカ特派員として49カ国を担当する。19年4月から現職。著書に「ジハード大陸:テロ最前線のアフリカを行く」(白水社)。