記者コラム 中東・砂の迷宮から フォロー

揺れる「独裁国家」ベラルーシの知られざる実像

真野森作・外信部
ウクライナ大統領の就任式後、記者団に囲まれるベラルーシのルカシェンコ大統領(中央)=キエフで2014年6月7日、真野森作撮影
ウクライナ大統領の就任式後、記者団に囲まれるベラルーシのルカシェンコ大統領(中央)=キエフで2014年6月7日、真野森作撮影

 四半世紀にわたって独裁政治を続けるアレクサンドル・ルカシェンコ大統領(65)の退陣を求め、市民の抗議デモが大きなうねりとなっている旧ソ連のベラルーシ。同じ東スラブ民族主体の大国ロシアやウクライナに比べると、日本ではあまり知られていない。私は2013~17年のモスクワ特派員時代に複数回、現地で国際会議などを取材した。ベラルーシの実像の一端を紹介したい。

この記事は有料記事です。

残り3298文字(全文3475文字)

外信部

2001年入社。13~17年にモスクワ特派員、20年からカイロ特派員。著書に『ルポ プーチンの戦争』、『「チェチェン化」するロシア』、『プーチンの破滅戦争―ロシアによるウクライナ侵略の記録』がある。