
新型コロナウイルスの流行が深刻な南米ブラジルで、ボルソナロ大統領の支持率が高まっている。ボルソナロ氏は、新型コロナを「ちょっとした風邪」と呼んで危険性を軽視し、感染防止策をないがしろにしていると国内外で非難されてきた。ところが、最新の世論調査で支持率は2019年1月の就任以来、最高を記録したのだ。人気急上昇の背景に何があるのか探った。
ブラジルでは、新型コロナの流行がじわりと広がった3月中旬以降、全土の各自治体(州・市)が次々と経済活動や外出の規制を導入した。ボルソナロ氏率いる連邦政府が規制を打ち出さないのに業を煮やした動きだった。
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山本太一
サンパウロ特派員
2003年、毎日新聞社入社。千葉支局、東京社会部、福岡報道部を経て17年秋から現職。メキシコ以南の中南米地域を担当。