コロナ禍の今こそ、リニア計画の見直しを

川勝平太・静岡県知事
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川勝平太知事=静岡県提供
川勝平太知事=静岡県提供

 リニア中央新幹線とは長い付き合いです。一貫して整備に賛同してきました。さかのぼれば、橋本内閣のときに国土審議会に招かれ、「21世紀の国土のグランドデザイン」の策定に加わり、以来20年間余り国土審議会委員でした。リニアが開く「スーパー・メガリージョン(京浜・中京・阪神の7000万人巨大都市圏)」構想をうたう「国土形成計画」の策定にも加わりました。

 また、JR東海の広報誌「ウェッジ」主宰の研究会「地球学フォーラム」副座長を20年余りも務め、JR東海とは良好な信頼関係がありました。JR東海の厚意でリニア実験線に試乗したおりに、中国の朱鎔基首相(当時)が来日して「リニアの中国移転を提案する」という情報が入り、リニアの技術者から「これまでの苦心惨憺(さんたん)は日本のためだから、それを拒むように小渕(恵三)首相に伝えてほしい」と懇請され、私は首相…

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川勝平太

静岡県知事

1948年生まれ。早稲田大学政治経済学部教授、国際日本文化研究センター教授などを経て、2009年に静岡県知事、現在3期目。