台風シーズンが到来した。昨年は台風15号による千葉での大規模停電など大きな被害に見舞われた。都市防災の弱点が浮き彫りになった事例と言えよう。台風への備えは全国どこでも必要だが、特に都市部はインフラを含めて電気で支えられおり、停電対策が不可欠だ。しかし、タワーマンションや病院など長期にわたる停電への対応は遅れていると言わざるを得ない。
タワーマンションの停電に対する「もろさ」が露呈したのは、昨年10月、川崎市の武蔵小杉駅近くのタワーマンションが台風19号による浸水の影響で全棟が停電したことだろう。エレベーターが停止し、高層階へも階段を上らなければならなくなった。家電類が使えないのはもちろん、今やライフラインとなっているスマートフォン(スマホ)の充電もできない。さらに高層階に水をあげるポンプも動かなくなり、断水が発生。トイレも使…
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