技術とデータ「独占」しようとする中国にどう対応するか

薗浦健太郎・衆院議員
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薗浦健太郎氏=須藤孝撮影
薗浦健太郎氏=須藤孝撮影

対立軸は自由か、監視か

 技術の覇権争いをめぐり、米国が中国に対して厳しい姿勢をとるようになった背景には、中国に対する認識の変化がある。

 一つは、中国の技術向上が基本的に盗み取ることによって構成されているとみるようになったことだ。米国の企業が膨大なヒト、カネ、時間をかけて作り上げたものを違法な手段で盗み出し、ただ同然に手に入れている、という問題意識だ。

 もう一つは、中国も豊かな国になればいずれは政治体制が変わり、民主的な国になるという考え方が幻想にすぎないと気がついたことだ。中国の政治体制、米国に対する挑戦的な姿勢は決して変わらないと考えるようになった。

 米国や日本など民主主義国家の技術革新は、人権や法の支配という一定のルールのもとに、社会の繁栄や経済的利益を求めるなかで発展していく。しかし中国は最終的にはすべて、中国共産党による体制維持が目的になる。極めて異質だ。新しい技術が、自由で安全なネットワークのために使われるのか、国民を監視し統制する手段として使われるのか、そこに対立軸がある。

同盟国で信頼できるネットワーク

 米国が考えている柱は、まず米国自身を「きれい」にすることだ。自分たちのネットワークは、すべて安全で安心なもので結ばなければならないと考えている。たとえば中国製の監視カメラに明らかにおかしなソフトが入っていた。ところが、そのカメラは国防総省や国境警備隊も使っていた。

 もっとも米国製品だけでは達成できないことは米国もわかっている。そこで同盟国も巻き込んで信頼できるネットワークを構築しようとしている。米国政府に製品を納入できる会社は一定の基準を満たすよう求められる。中国以外であっても基準を満たさなければ排除される。当然、日本もそうしたことに対応しなければならない。

経済界と対話しながら進める

 では安全で安心なネットワークを構築するにはどうすればいいか。これは米国でも日本…

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薗浦健太郎

衆院議員

1972年生まれ。読売新聞記者、衆院議員秘書などを経て2005年衆院初当選。外務政務官、副外相、首相補佐官、自民党総裁外交特別補佐などを歴任。自民党副幹事長。衆院千葉5区、当選4回。自民党麻生派。