安倍政権は外交得点に乏しく「レガシー」なし

山崎拓・元自民党副総裁
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山崎拓氏=岡本同世撮影
山崎拓氏=岡本同世撮影

 安倍晋三前首相による長期政権は政治の安定をもたらし、支持率も一貫して高かった。政権の長さは7年8カ月に及び、この記録は後世に残るものだ。しかし、政治的なレガシー(遺産)は見当たらない。

 特に外交での成果は乏しい。「外交の安倍」といわれているが、国益をもたらすようなものはなかったといえる。なかでも拉致問題は「一丁目一番地」として「必ず解決する」と強調していたのにもかかわらず、1ミリも前進しなかった。解決に向けてやったことといえば、トランプ米大統領に米朝首脳会談で拉致問題を取り上げるよう頼んだぐらいだろう。

 最後になって「無条件で金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と会う」と言ったが、主体的に動いた形跡はなく、結局、会うことはできなかった。そもそも、それまでは「最大限の圧力」一辺倒だった。

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山崎拓

元自民党副総裁

1936年生まれ。福岡県議などを経て72年衆院選で初当選し、防衛庁長官、建設相、自民党幹事長、党副総裁などを歴任。98年には近未来政治研究会(現石原派)を結成した。当選12回。2009年衆院選で落選、現在は近未来政治研究会の最高顧問。