「年内に定額給付5万円」で疲弊した生活を救う

長島昭久・元副防衛相
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長島昭久氏=須藤孝撮影
長島昭久氏=須藤孝撮影

 自民党有志で作る「経世済民政策研究会」で、国民1人あたり5万円の定額給付金を追加支給すべきだとする提言をまとめた。今ある予備費を使って年内に、というところがポイントだ。

「すぐにできる」ことを優先

 なぜ緊急性があるかというと、警察庁の調べでは8月に全国で自殺した人は1889人(10月15日集計、9月末の暫定値)で、去年8月(1603人)に比べて280人以上も増えた。特に女性で増加率が高い。厚生労働省の調査によると小学生から高校生までの8月の自殺者数も59人と前年の28人から倍増している。断定はできないが、やはりコロナ禍の精神的、経済的な影響ではないか。

 一律に配ることには批判もあるが、所得制限などをすると手続きに時間もコストもかかってしまう。迅速さを優先したい。5万円という額も10万円の定額給付が総額約13兆円だったので、現在残っている予備費約7兆円ですぐに対応できるという理由から決めた。

5万円とは別に追加支給も

 提言では予備費を使う5万円とは別に、3次補正予算で定額給付金の支給を継続することも求めた。このため一時、5万円に10万円を加え合計15万円の支給を提言したと思われ、波紋も呼んだ。実際には提言には金額は盛り込んでいないが、議論のなかでは「5万円とは別に10万円の支給が必要だ」という意見が出ていたことも確かだ。

 年内に5万円を支給したとしても来年はどうするのか、という問題がある。来年の経済が見通せないなかで「10万円」という額の明記は見送ったが、支給の必要性では一致した。勉強会では3月の発足当初から、コロナを克服するまでの期間限定でベーシックインカムを導入してはどうかという議論も出ていた。

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長島昭久

元副防衛相

1962年生まれ。米外交問題評議会上席研究員などを経て、2003年衆院初当選。民主党政権で首相補佐官、副防衛相を務めた。衆院東京21区。当選6回。自民党二階派。