麗しの島から

「日本語世代」の勉強会に芽生える新たな交流

福岡静哉・台北特派員
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「日本語世代」の高齢者らが日本語を勉強する「友愛グループ」が毎月、開いている勉強会の様子。手前の男性は相田みつをの詩を手にしている=台北市で2020年11月21日、福岡静哉撮影
「日本語世代」の高齢者らが日本語を勉強する「友愛グループ」が毎月、開いている勉強会の様子。手前の男性は相田みつをの詩を手にしている=台北市で2020年11月21日、福岡静哉撮影

 台北市で毎月、日本統治時代(1895~1945年)に日本語で教育を受けた高齢者らが日本語を学ぶ勉強会を開いている。「友愛グループ」と名付けられた会の会員たちは、「美しく正しい日本語を台湾に残そう」との思いから、28年にわたり活動を続けてきた。

 「日本語世代」と言われる人たちは年々、高齢化が進み、会員は先細りするばかり。だが勉強会を訪ねてみると、若者や日本人留学生の姿もあり、新たな交流が芽生え始めていた。

日本人にも難しいテスト

 11月21日午後、台北市のホテル。2階のレストランに30人ほどが集まった。「さあ、80年前に戻って、声を出して読んでみましょう」。友愛グループ代表の張文芳さん(91)が促した。「つまづいたりころんだりしたおかげで 物事を深く考えるようになりました」。出席者たちが声をそろえて詩人、相田みつをさんの詩「つまづいたおかげで」を朗読した。

 続いては日本語実力テスト。スクリーン上に、こんな質問が表示された。

 臍(ほぞ)を噬(か)むの意味を選びなさい

 ①無味乾燥でつまらない②ある事柄に関係がある③もはやどうにもならないことを悔やむ…

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福岡静哉

台北特派員

1978年和歌山県生まれ。2001年入社。久留米支局、鹿児島支局、政治部などを経て2017年4月、台北に赴任した。香港、マカオのニュースもカバーする。