丑年に聞く

「自然エネルギー立国」へ前進 政府が旗を振る時だ

田嶋要・元経済産業政務官
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田嶋要氏=伊藤奈々恵撮影
田嶋要氏=伊藤奈々恵撮影

 2021年は自然エネルギー100%の目標に向かって踏み出す年だ。総選挙の年でもある。「自然エネルギー立国」を党の一丁目一番地の政策として掲げていきたい。

 東日本大震災から3月で10年になる。日本の自然エネルギーの取り組みは、進んではいるけれども、本来進むはずだったレベルを考えれば、全く停滞している。私たちは当初、30年に自然エネルギー30%以上という目標を掲げてきた。残念ながら風力発電などはほとんど広がっていない。相当な時間を失ってしまったと思う。

自然エネルギー、国家目標を

 最大の失敗は、政府が自然エネルギー普及の国家目標を大きく掲げなかったことだ。だから、民間の設備投資が誘発されなかった。設備投資がされなければ、量産効果も生まれにくい。結局、政府の旗振りがないまま、風力発電などのシェアや製造を中国などに全部とられてしまった。自動車産業の次の飯の種を、みすみす他国に差し上げてしまったという状況だ。

 政府が目標を掲げることは極めて重要だ。最小限といいながら原発を再稼働するなど、どっちつかずのままこの8~9年が過ぎた。結果として、自然エネルギーの取り組みは世界の動きと比べて、非常に遅れてしまっている。

 政府には自然エネルギーの将来性を見通す力がなかった。毎年20兆円も輸入している化石燃料を減らし、社会を劇的に変え、日本の豊かさに直結する大きな産業のチ…

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田嶋要

元経済産業政務官

 1961年生まれ。2003年初当選。経済産業政務官、原子力災害現地対策本部長など歴任。立憲民主党環境エネルギー調査会長。衆院比例南関東、当選6回。立憲民主党。