コロナ社会を考える

国民の命と生活を守る機能的な政府を目指せ コロナ禍を社会見直すきっかけに

逢坂誠二・衆院議員
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逢坂誠二氏=岡本同世撮影
逢坂誠二氏=岡本同世撮影

 新型コロナウイルスによる危機は、我々にさまざまなことを突きつけた。危機はまだ続いているが、この経験を次の世代にいかにつなげるかは重要なことだろう。

 コロナ禍で脆弱(ぜいじゃく)性を露呈したのは医療体制だ。医療崩壊を招かないために感染の有無を確認するPCR検査を抑え、検査数を抑えるから感染者が把握されず、感染が広がってしまうという状況に陥った。そして保健所の疲弊が著しい。日本では、結核感染の収束に合わせて保健所の機能を縮小してきた。その結果、新型コロナのような新感染症が発生した場合に対応できない態勢になってしまっていた。

政府の画一的なサイズ論から脱却せよ

 この30年余、民でできることは民へ、官から民へという流れが続いてきた。政府の介入を少なくし、民間の自由な競争によって経済成長を促進させようという考えは、グローバル化が進む中、主流となっていた。しかし、小さい政府では危機に対応できないことが今回のコロナ禍で分かった。国民の命を守るため、保健所などの強化は急務だろう。

 だが、「大きい政府」にするべきかといえばNOだ。自由経済が発達している現在、市場への政府介入を増やすことはできまい。

 もう政府の画一的なサイズ論から脱却すべきだ。重要なのは、国民の命と暮らしを守れるかだ。民ができるところは民に任せても、生活インフラや危機対応に関することなど必要と判断したことは手厚くする。大きい、小さいではなく政府が機能するかどうかが重要だ。

 そのためには、住民が真に必要な行政サービスは何かを把握することが肝要だが、必要なサービスというのは時代や地域によって変わる。…

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逢坂誠二

衆院議員

1959年生まれ。北海道ニセコ町長を経て、2005年衆院初当選。総務政務官、首相補佐官、立憲民主党政調会長などを歴任。衆院北海道8区、当選4回。立憲民主党。ニセコ町長時代に全国初の自治基本条例となった「ニセコ町まちづくり基本条例」を制定。地方自治のエキスパートとして知られる。