コロナ社会を考える

臨時のコロナ病棟の開設を早急に 大規模で集中的な対応を

阿部知子・衆院議員
  • 文字
  • 印刷
阿部知子氏=野原大輔撮影
阿部知子氏=野原大輔撮影

深刻さを増す医療の逼迫

 新年早々、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく2度目の緊急事態宣言が首都圏1都3県に発出された。期間は1月8日から2月7日まで。14日から関西、東海などの7府県が対象に追加された。

 それに伴って飲食店の営業時間短縮への協力金支給やイベント開催制限、テレワークによる出勤者7割減などが示されている。こうした行動制限や営業短縮によって、新たな陽性者の激増は多少なりとも抑えられる可能性はある。が、緊急事態宣言の大きな背景である医療体制の逼迫(ひっぱく)については何ら手が打たれていない状態が続いている。

 新型コロナウイルス感染拡大の中で、医療の受け皿として、重症者の受け入れ病棟や集中治療室(ICU)の不足が報じられ、状況は深刻度を増す一方だ。加えて無症状から中等症患者の受け入れ体制の不整備は、自宅やホテルでの入院待機・療養中の死亡という不幸な事態を生む要因になっている。

 私の選挙区がある神奈川県では、先のダイヤモンド・プリンセス号の横浜寄港の経験から、まず重点病院を指定し、無症状・軽症者は自宅や宿泊施設で療養、中等症は重点病院で、重症を高度医療機関で受け入れる「神奈川方式」に取り組んだ。

 また初回の緊急事態宣言が発令された昨年4月には、新型インフルエンザ特措法第48条に基づいて、中等症用として、コロナ専門病床を180床、プレハブで建設するなど最大限の取り組みを進めてきた。それでも1月26日現在、入院患者935人に対して療養者は自宅(2619人)、宿泊(267人)で2886人となっており、感染爆発に追いついていない。

医療フォロー態勢の抜本的改善を

 この状況を改善するため、今、何よりも先に行うべきは、中国での経験で知られた大規模な臨時のコロナ病棟の開設と、大学病院を含め官民を問わない医療機関や医師会などへの人材派遣の協力要請である。加えて、無症状者、軽症者も含めた医療フォロー態勢を開業医の協力を得ながら抜本的に改善することも重要である。

 臨時の医療施設は、目的がはっきりしているため、早期検査や感染者の隔離、治療などを集中して対応できる。中国のように病棟を建設する土地がなければ、広いイベント会場を簡易的に改修して医療施設化してはどうか。…

この記事は有料記事です。

残り764文字(全文1705文字)

阿部知子

衆院議員

1948年生まれ。2000年衆院初当選。超党派議連「原発ゼロの会」事務局長、「立憲フォーラム」副代表。小児科医。衆院神奈川12区、当選7回。立憲民主党。