潮流・深層

対中メッセージの日米の温度差

古本陽荘・北米総局長
  • 文字
  • 印刷
就任式で演説するバイデン米大統領=ワシントンで2021年1月20日、AP
就任式で演説するバイデン米大統領=ワシントンで2021年1月20日、AP

 米国の第46代大統領としてバイデン氏が就任した。1月20日の大統領就任式の2週間前には、大統領選の結果に不満を持つ暴徒が連邦議会に乱入する事件が起きた。前途が多難なのは誰の目にも明らかだ。そんな中、バイデン氏の勝利が決まる前から頻繁に聞こえていた新政権の対中姿勢を懸念する声が徐々に小さくなってきた。閣僚の承認のための上院公聴会や就任後の記者会見で、政府高官が例外なく対中強硬姿勢を示したことが背景にある。

 もちろん、米中関係の行方がどうなるかはまだ分からない。言葉で強硬姿勢を示しても、実際の行動が伴わない可能性は否定できない。地球温暖化や感染症対策といったグローバルな取り組みでの米中協力が、ほかの分野に影響しないかも、時間が経過してみないと判断は難しい。

 ただ、対中姿勢の強さでいえば、発足時のバイデン政権はトランプ前政権を超えていると言っても過言ではないだろう…

この記事は有料記事です。

残り2569文字(全文2954文字)

古本陽荘

北米総局長

1969年生まれ。97年毎日新聞入社。横浜支局、政治部、外信部を経て2018年12月から北米総局長(ワシントン)