官房機密費1日307万円使い続けた菅氏 後年公表の仕組みを

小池晃・共産党書記局長
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小池晃氏=野原大輔撮影
小池晃氏=野原大輔撮影

 内閣官房報償費(官房機密費)の「政策推進費」は、領収書を必要とせず、官房長官の判断で支出できるブラックボックスのお金だ。赤旗が情報公開で手に入れた文書によると、菅義偉首相が官房長官在任中の2822日間に支出した総額は86億8000万円に上る。

 これは1日当たり平均307万円を使い続けていたという途方もない額だ。政府には一定程度、機密性が高いお金は必要だと思うが、全くチェックされずにこの金額が支出されているというのは許されない。国家財政が厳しいなどと言っているさなかに、いつまで高額な使途不明金の支出を放置しておくのか。

領収書がいらないブラックボックス

 政策推進費は「施策の円滑かつ効果的な推進のため、官房長官としての高度な政治判断により機動的に使用することが必要な経費」(加藤勝信官房長官の答弁)だという。官房機密費にはこのほか、必要な情報を得るための経費「調査情報対策費」(会合の際の飲食代など)、円滑な活動を支援する経費「活動関係経費」(慶弔費、交通費など)があるが、これらは事務の担当者が出納管理をしている。しかし、政策推進費は官房長官に渡された時点で「支出完了」。帳簿も領収書もいらず、使い道を知っているのは官房長官ただ一人だ。

 菅氏は7年8カ月の官房長官時代、官房機密費の総額95億4200万円のうち9割以上の86億8000万円を政策推進費に振り分けている。菅氏は日本学術会議に関し「年間10億円を使っている。国民に理解される存在でなければならないのに閉鎖的で既得権益になっているのではないか」という趣旨の発言をしている。しかし、菅氏は1人で学術会議全体よりも多い毎年度11億円以上のお金を使っていた計算になるのだ。

 菅氏は「自助、共助、公助」といい、「まずは自分でやってみる」ことを強調しているが、自身が最も公助を受けていたと言えるだろう。

総裁選中も使い続ける

 あきれたのは、昨秋の自民党総裁選の最中も使い続けていたことだ。…

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小池晃

共産党書記局長

1960年生まれ。勤務医を経て、98年参院初当選。党政策委員長などを歴任。参院比例、当選4回。