コロナワクチン接種 一人一人に合うやり方で

鴨下一郎・元環境相
  • 文字
  • 印刷
鴨下一郎氏=北山夏帆撮影
鴨下一郎氏=北山夏帆撮影

医者としても接種を勧めたい

 新型コロナウイルスのワクチンは、これまでにない手法による、まったく新しいワクチンだ。科学的なエビデンスに基づき、十分に審査を行って承認した。しかし、これまでのワクチン接種でも副反応などでつらい思いをした方がいる。不安を持つ人がいるのは当然だ。

 私が座長を務める自民党の新型コロナウイルスのワクチン接種プロジェクトチーム(PT)では、接種はあくまでも任意であり、最終的には接種を受ける方の判断だとしている。政府には、国民が自分は接種すべきかどうかを判断できる材料をしっかり提供する責任がある。

 注意深く使っていく必要はあるが、先行して接種が始まっている米国や英国、イスラエルなどでは効果が上がっている。私は医者でもあるが、一人の医者としての立場からも、特に高齢者や基礎疾患がある方には接種を勧めたい。

「集団免疫」のためではない

 ワクチン接種が進めば、感染拡大が防げるようになり、経済も動かせるようになる。自民党のPTでは当面の目標として6、7割の方には接種してもらいたいという議論もあった。

 しかし、接種にあたっての我々の基本的な哲学としては、「集団免疫を獲得するために、みなさん接種してください」ということではない。「自分の感染リスク、発症リスク、重症化リスクに対応するために接種を」ということだ。社会のために、チームのために、接種するのではない。自分の健康を守ることが、結果的に集団免疫につながればいい、ということだ。

多様なルートが早い接種につながる

 できるだけ早く、できるだけ多くの人に接種してもらうことが最終的にはコロナの克服になる。だから接種にあたってはあらゆるインフラ、リソースを使うべきだ。

 高齢者は、若年層が想像する以上に、自分が感染することを恐れている。現実に昨日まで元気だった人が急速に悪化して亡くなってしまうケースもある。私には、ワクチン接種によって高齢者に少しでも安心してほしいという気持ちがあり、常に切迫した思いがある。

この記事は有料記事です。

残り1038文字(全文1874文字)

鴨下一郎

元環境相

1949年生まれ。医師を経て93年衆院初当選。副厚生労働相、衆院厚生労働委員長、党国対委員長などを歴任。自民党新型コロナウイルスワクチン接種プロジェクトチーム(PT)座長。衆院東京13区、当選9回。自民党。