何度も聞いた「一から出直す」 東電に原発を管理する資格なし

泉田裕彦・衆院議員
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泉田裕彦氏=根岸基弘撮影
泉田裕彦氏=根岸基弘撮影

 東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)でテロなどを防ぐためのセキュリティー対策に不備があった。東電のガナバンス(企業統治)は十分機能していない。

 私も新潟県知事当時、東電から「初心に帰って」や「一から出直す」という言葉を何度も聞いた。しかし、結果として果たされたことがない。こと東電に関しては、こうしたことが起こる構造を問わなければ問題は解決しない。

同じことを繰り返す東電

 そもそも福島第1原発事故についても、長期予測では巨大地震があれば津波の遡上(そじょう)高が15メートルを超える可能性があるという結果が事前に出ていた。防潮堤は大きな費用がかかるためすぐには決断できなかったのかもしれない。しかし、全電源喪失を防ぐためには発電機と配電盤の設置場所を高くすればよかった。こちらは防潮堤ほどは費用がかからない。にもかかわらずやらなかった。

 東電の内部で、なぜやらなかったか、という解析は十分なされていない。こういう企業だから、事故があっても結果に反映しないし、何度も同じことを繰り返す。東電に原発の管理はできない、ということをあらためて突きつけられたのが、今回のセキュリティーの問題だ。

ホットラインがつながらない

 2007年の中越沖地震の際は、県庁で対応にあたっていたら職員が「柏崎刈羽で火災が発生している」と飛び込んできた。県と原発をつなぐホットラインがあるので「原発所長に電話を」と言ったら、つながらない。結局、東電本社から中継してもらって柏崎刈羽の状況を聞いた。…

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泉田裕彦

衆院議員

 1962年生まれ。87年通商産業省入省。新潟県知事を経て、2017年衆院初当選。衆院新潟5区。当選1回。自民党二階派。