玉木雄一郎「新しい政治」

第4波と闘う「コロナ三策」

玉木雄一郎・国民民主党代表
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玉木雄一郎氏=北山夏帆撮影
玉木雄一郎氏=北山夏帆撮影

 政府は、3月21日に首都圏1都3県の緊急事態宣言を解除したが、新たな政策は何もなかった。だから解除したら感染者数が増加した。まん延防止等重点措置を発令しても歯止めがかからず、感染拡大を止める効果は非常に薄いことも分かった。

 そして、まん延防止等重点措置と緊急事態宣言は、法律上できることにほとんど差がない。政府は25日に東京、大阪、京都、兵庫の4都府県に緊急事態宣言を発令したが、宣言しただけでは追加の効果はあまり期待できない。

 今回、政府は百貨店もふくめた大型商業施設などや、酒類を提供する飲食店、カラオケ設備のある飲食店にも休業を要請した。万全の補償をセットでやることが絶対に必要だ。

 そうしなければ生きていくために営業せざるを得ない店舗が出るなど、休業要請の効果も落ちるし、経済・社会活動が大きな打撃を受ける。

 昨年からの政府のコロナ対策をみると、同じ事の繰り返しになっており、1年たった中で無策と言わざるを得ない。

 第4波と闘うには新たな戦略が必要だ。「検査拡充、病床確保、経済・社会活動との両立」という国民民主党の「コロナ三策」を提案したい。

自分でできる安価な検査

 政府も無症状者へのサーベイランス(監視)検査をようやく開始したが、検査数が最大でも1日1万件程度とまったく不足している。高齢者施設でも実施しているが、変異株で子どもへの感染増加が現実のものとなっているにもかかわらず、保育園、幼稚園、学校での定期的なサーベイランス検査はできていない。

 安倍晋三前首相も首相当時、検査数について目詰まりが起きていると言った。安倍首相も菅義偉首相も「検査数を増やせ」と言っているはずだが、いっこうに増えない。

 検査拡充の鍵として、私が最近注目しているのは、欧米で日常的に行われている頻回抗原検査だ。

 精度はPCR検査に比べて多少低いが、その場で結果が出て比較的安価なため、毎日繰り返し検査できる。抗原検査は精度が悪いから偽陽性が出る問題がよく指摘される。しかし、安価であれば検査を繰り返すことでPCR検査並みに精度を上げることができる。これは海外の論文でも指摘されていることだ。

 検査は方法によって特徴と精度の違いがある。しかし検査の目的に応じて使えばよい。民間検査をより活用しやすくするために国が精度管理を行うことも必要だ。陽性あるいは陰性が出た時に、何を意味するかを科学的にきちんと伝えることも大切だ。

 菅首相は自助、公助、共助と言う。検査こそ、自助を促すべき分野だ。…

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玉木雄一郎

国民民主党代表

1969年生まれ。93年大蔵省入省。2009年衆院初当選。民主党政調副会長、民進党幹事長代理、希望の党代表などを歴任。旧国民民主党の代表を務めた後、立憲民主党などとの合流新党へ参加しない議員で結成した新「国民民主党」の代表に引き続き就任した。早くから旧民主党若手のホープとして知られ、実家は兼業農家で農政通でもある。衆院香川2区、当選4回。