自民党から進める脱原発と再生可能エネルギー

秋本真利・衆院議員
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秋本真利氏=伊藤奈々恵撮影
秋本真利氏=伊藤奈々恵撮影

 自民党から脱原発を訴え続けてきた。党内では「変わり者」と目されてきたが、再生可能エネルギーの価格競争力を背景に、党の雰囲気も変化している。「原発ゼロ」を掲げる野党もあるが、脱原発を進めるには自民党を変えるほうが早いし、現実的だ。自民党からエネルギー政策を、この国のあり方を転換していきたい。

 私が衆院選で初当選した2012年、福島第1原発の事故後ではあったが、党内は原発推進の雰囲気が強かった。エネルギー関係の部会に出席すると、そういった空気をビリビリと感じた。当時は党内で再生エネ推進の発言をするのは私と河野太郎さんぐらいだった。

 それが今、変わってきている。私が事務局長を務める再生可能エネルギー普及拡大議員連盟のメンバーは、16年の設立時には20人ほどだったが、今は100人を超えるまでになった。党内には原発推進の議員も、私のような脱原発の議員もいる。しかし、大多数の議員は脱原発と原発推進の間で、世の中の動向を見ている状況だ。多くの議員は、これから再生可能エネルギーの時代が来ると感じているのだと思う。

再生エネはどんどん安くなる

 背景にあるのは再生エネの価格競争力だ。12年にFIT(再生可能エネルギー固定価格買い取り)制度が始まった当初、事業用太陽光発電の買い取り価格は40円/kWhだった。大規模の太陽光発電は17年度に入札制度が導入されたが、19年度上期の最低落札価格は10.5円/kWhだった。7年で買い取り価格が4分の1近くにまで下がったのだ。

再生エネは、投資すれば投資するほど価格が下がる。経済産業省は25年に太陽光7円/kWh、30年に風力8~9円/kWhという価格目標を出しているが、この価格は最終的なターゲットではない。今後さらにもっと下がるはずだ。

 原子力の発電コストは10.1円/kWhとされている。いまこの時点では再生エネより安いかもしれないが、今後価格が下がる余地はない。事故リスクに備えた費用、環境にかかわる費用などの社会的費用を考えれば、コストが上がることはあっても下がることはないはずだ。

 海外では太陽光や風力の発電コストは3~5円/kWhという。「再生エネは高い」と言う人たちもいるが、そうやって導入を阻害する人がいるから、日本は再生エネ価格の下がるスピードが諸外国に比べて遅いのだと言いたい。

需要は再生エネでまかなえる

 供給力も十分にある。環境省は、日本の再生可能エネルギーの供給力について、商業ベースにのるものだけでもエネルギー需要の約2倍あると推計している。

 再生エネは自然任せで不安定だと言う人もいる…

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秋本真利

衆院議員

 1975年生まれ。市議を経て、2012年衆院初当選。国土交通政務官など歴任。自民党再生可能エネルギー普及拡大議員連盟事務局長。衆院千葉9区、当選3回。