「日常の小さな一歩」から 多様な対話を進める

佐藤啓・経済産業政務官
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佐藤啓氏=高橋恵子撮影
佐藤啓氏=高橋恵子撮影

「多様性」に対する配慮の必要性

 日本の社会・経済活動を取り巻く環境は、デジタル化、少子高齢化など、大きく変化しています。また、足元では、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、新たな日常への対応も求められています。

 こうした中においても、地域経済や企業活動が、持続的であるためには、より一層、多様な価値観や働き方、ライフスタイルを、社会全体で柔軟に取り入れていくことが重要だと考えます。

 特に、女性の方、障がいをお持ちの方、外国人の方など多様な方々が、さまざまな状況の中でも安心して暮らせる、そして活躍できる社会や組織を実現していくことが鍵となります。多様性のある社会の実現は大変重要な課題であり、その実現に向けて、さまざまな分野で実際に「行動」を起こしていくことが大切です。

 私自身は、参院において障がいをお持ちの議員が当選されたことを受け、昨年来、参院議院運営委員会に設置されたバリアフリー化推進プロジェクトチームの一員として関係者と協議を進めてまいりました。「世界一開かれた参議院」とすることを目指し、障がいをお持ちの議員がより活動がしやすくなるための院内のバリアフリー化が、一定程度前進しました。

 ぜひとも機会があれば、参院本会議場のスロープをはじめ、参院内のバリアフリー施設の整備状況をご覧いただけると幸いです。

障害者差別解消法の改正

 さて、つい先日のことになりますが、障害者差別解消法の改正法が参議院本会議で可決・成立しました。この障害者差別解消法は、全ての方が、障がいの有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に向け、障がいを理由とする差別の解消を推進することを目的として、2016年に施行されたものです。

 今回の改正は、事業者による「合理的配慮の提供」を、現行の努力義務から「義務化」することなどを内容としています。

 「合理的配慮の提供」とは、障がいをお持ちの方から、社会の中にあるバリアを取り除くために何らかの対応を必要としているとの意思が伝えられたときに、負担が重すぎない範囲で対応することです。建設的対話による相互理解を通じて、必要かつ合理的な範囲で、柔軟に対応がなされることが期待されています。

異なる当事者間における建設的対話の実現と価値…

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佐藤啓

経済産業政務官

1979年生まれ。2003年総務省入省。首相補佐官秘書官や同省選挙課長補佐などを経て16年参院選で初当選。参院奈良選挙区、当選1回。細田派。