玉木雄一郎「新しい政治」

ワクチン接種と同時並行で積極財政へ転換「150兆円」プラン

玉木雄一郎・国民民主党代表
  • 文字
  • 印刷
玉木雄一郎氏=根岸基弘撮影
玉木雄一郎氏=根岸基弘撮影

 先日、経済協力開発機構(OECD)が今年の最新の経済見通しを発表したが、日本以外の主要国のほとんどで上方修正されたのに対し、日本だけは下方修正だった。

 もともと米国や中国は高い成長率が予想され、欧州連合(EU)と日本がやや遅れていたが、EUや英国でワクチン接種が進むにつれ、日本だけが取り残されている。

 私はワクチン接種がこれから進む現在の日本は、米国の今年1~3月ごろに似ていると考えている。米国はワクチン接種が進み始めた3月に2兆ドルの「米国救済プラン」と名付けた追加経済対策を成立させている。経済活動の再開にあわせて後押しする積極財政政策をとったことで経済の急速な回復が実現した。

 日本でも同様に、ワクチン接種率が2割に達するころから後押しをする経済政策を打つべきだ。米国の2兆ドルは国内総生産(GDP)の1割ぐらいなので、日本でもGDPの約1割、50兆円の緊急経済支援が必要だ。

 今、このタイミングにこそ、コロナで傷ついた個人と事業者を徹底的に支えるべきだ。

コロナから生活と仕事を守る「経済救済プラン」

 具体的には、10年かけて計150兆円を投入する三つの積極財政プランを主張したい。

 まずは、個人に対する追加の現金給付と、事業者への休業補償だ。飲食店や観光業などに事実上の減収補塡(ほてん)をし、売上の最大9割を補償する。国会を延長して、足元のGDPギャップに相当する30兆円規模の補正予算を速やかに編成し、「公需」を追加すべきだ。予備費4兆円では全く足りない。

 経済活動の再開で見込まれる「リベンジ消費」にさらに火をつけることで、早期の経済回復をめざす。

 そのうえでコロナ禍から回復するまで時限的に消費税減税をする。消費の活性化を促すことで、GoToキャンペーンのような個別の業種ではなく、実質的に全ての産業への支援になる。…

この記事は有料記事です。

残り1487文字(全文2256文字)

玉木雄一郎

国民民主党代表

1969年生まれ。93年大蔵省入省。2009年衆院初当選。民主党政調副会長、民進党幹事長代理、希望の党代表などを歴任。旧国民民主党の代表を務めた後、立憲民主党などとの合流新党へ参加しない議員で結成した新「国民民主党」の代表に引き続き就任した。早くから旧民主党若手のホープとして知られ、実家は兼業農家で農政通でもある。衆院香川2区、当選4回。