五輪開催論の裏に「いいこと」がある人たち

森永卓郎・経済アナリスト、独協大学教授
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森永卓郎氏=藤井太郎撮影
森永卓郎氏=藤井太郎撮影

メディアを賑わす竹中平蔵氏

 最近、竹中平蔵氏がメディアを賑(にぎ)わすことが増えている。例えば、6月11日に更新した自身の動画投稿サイト「ユーチューブ」で、日本のワクチン接種を遅らせた元凶として、族議員と厚生労働省の医療技官、そして日本医師会の「鉄のトライアングル」の存在を指摘し、そのことがメディアでも大きく取り上げられた。

 竹中氏は、小泉内閣で経済財政担当相を務めた時から、族議員と官僚と業界で形成する「鉄のトライアングル」を打破すべきだと主張していた。

 日本のワクチン接種が遅れた原因が鉄のトライアングルにあるという竹中氏の指摘自体は、正しいと思う。海外ですでに膨大な接種実績があり、データもそろっているのに、日本人に対する安全性を確認する必要があるとして、厚労省と「御用学者」たちは、従来の治験のステップをかたくなに守って、ワクチンの承認を引き延ばしたように見える。

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森永卓郎

経済アナリスト、独協大学教授

1957年生まれ。日本専売公社、経済企画庁、三和総合研究所(現三菱UFJリサーチ&コンサルティング)などを経て独協大経済学部教授。専門はマクロ経済、計量経済、労働経済。コメンテーターとしてテレビ番組に多数出演。著書に「年収300万円時代を生き抜く経済学」(光文社)など。