赤木ファイル 国民をだました財務省 「トカゲのしっぽ切り」を許すな

末松義規・元首相補佐官
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末松義規氏=須藤孝撮影
末松義規氏=須藤孝撮影

 衆院財務金融委員会の野党筆頭理事として、学校法人「森友学園」への国有地売却を巡り、財務省の決裁文書が改ざんされた経緯を記した「赤木ファイル」の国会への開示で政府・与党との交渉に当たった。

国民をだましてきた麻生財務相

 政府は改ざんについて「反省し、再発防止策をとり、処分をした」と言っているが全く反省していない。

 赤木ファイルは改ざんをめぐる最も重要な文書の一つだ。自殺した近畿財務局職員の赤木俊夫さんの妻も、我々も開示を求めていたにもかかわらず、存在自体についてさえ、ずっと認めなかった。麻生太郎財務相自ら、国民をだましてきた。

 裁判所の要請ではじめて存在を認めたが、国会終了後(国会への開示は6月24日。国会閉会は同月16日)に開示するという小細工をしてきた。

 国会をなめている。可能な限り引き延ばし、出すとなっても最後までタイミングをずらそうとする。財務省と与党がグルになって、国民をだましにかかっている。

 一般国民が税務署から書類を出せと言われ、改ざんをし、そして、あるかないかわからないなどと言ったら、どうなるのか。

 なぜ、政府は自分の犯した罪について明らかにしないのか。財務省は表では平身低頭しながら、裏では舌を出している。

核心を隠してきた

 赤木ファイルには「(当時の佐川宣寿理財)局長からの指示により、調書につきましては、現在までの国会答弁を踏まえた上で、作成するよう直接指示がありました」というメールもあった。これまでの財務省の報告書では佐川氏が方向性を示したとしか書いていなかった。「直接指示があった」ことは赤木ファイルで初めて明らかになった。

 「反省して、処分した」というならば、なぜこのことを隠してきたのか。事件発覚後も、真相究明どころか、財務省あげて組織を守ることに躍起になっていたのは明らかだ。

 そもそもこんなとんでもない不祥事を起こしておいて、なぜ財務相は辞任しないのか。国民にはルールを守らせるが、自分たちは守らない。ここが国民が一番、怒っていることだ。

キャリア官僚を守るため黒塗り?

 財務省は改ざんをした前歴がある。赤木ファイルだと言って出してきたものが本当に赤木ファイルのすべてかはこちらには確かめるすべがない。

 我々は財務金融委員会の理事懇談会で、黒塗りの部分も含めて原本と比較してチェックしたいと提案したところ、財務省は拒否した。原本を公開しろと言っているわけではない。財金委理事の限られたメンバー(委員長、与野党筆頭理事の計3人)で確認することがなぜできないのか。

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末松義規

元首相補佐官

 1956年生まれ。外務省を経て、96年衆院初当選。首相補佐官、副復興相、副内閣相などを歴任。衆院当選6回。立憲民主党。