福島の復興と再生 さらに大きな一歩を

佐藤啓・経済産業政務官
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佐藤啓氏=高橋恵子撮影
佐藤啓氏=高橋恵子撮影

 政務官として着任した際、福島復興が最重要課題と梶山弘志経済産業相からお話をいただき、経済産業政務官という肩書に加え、復興政務官という肩書も背負ってこの1年間取り組んできました。

 感染症対策に十分留意した上で、現地に複数回訪問させていただき、各市町村の首長や事業者の皆様からお話を伺い、意見交換を行ってきました。双葉町や大熊町にも伺いましたが、整備が進んできているものの震災当時の状況も垣間見えました。震災から10年が経過した現在も避難指示が解除されていない地域が存在します。ただ、現地を訪問する中では、県外から来た若者が農業などに積極的に取り組んでいる話や、再び住民票を福島の地に戻した話も聞くことができ、明るい兆しを感じることもできました。

 昨年10月に東京電力福島第1原発を視察した際、特別な装備に着替えることなく1号機から4号機を間近で見渡せる場所まで入ることができ、廃炉作業の進展を実感しました。また、取扱いが課題となっている多核種除去設備「ALPS(アルプス)」処理水が入った瓶に触れながら、その安全性について説明を受け、科学的根拠のある分かりやすい情報発信の大切さを再認識しました。

 政府は今年4月、ALPS処理水について、これまでの6年以上にわたる専門家の検討を踏まえ、徹底した安全確保と風評影響を最大限抑制する対策を講ずることを前提に海洋放出するという基本方針を公表しました。また、8月には、いまだ残る風評影響や安全性に関するご懸念を払拭していくため、①国際原子力機関(IAEA)による安全確認や情報発信の強化②風評影響の実態把握と適正取引の実現③ALPS処理水を用いた魚の飼育を通じた安全の見える化――など、多岐にわたる対策を取りまとめました。

 国際社会への情報発信は、今後ますます必要になっていきます。このため、これまでも、政府のツイッターなどを通じた発信や、中国語や韓国語等への資料の翻訳などを通じて、より幅広い層にリーチする情報の発信を実現してきました。また、私自身もマタイトガ在京フィジー大使のもとに足を運び、ALPS処理水の取り扱いについて対面でご説明をする機会がありました。

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佐藤啓

経済産業政務官

1979年生まれ。2003年総務省入省。首相補佐官秘書官や同省選挙課長補佐などを経て16年参院選で初当選。参院奈良選挙区、当選1回。細田派。