子ども政策を所管する「こども庁」「子ども家庭省」が必要

小宮山洋子・元厚生労働相、ジャーナリスト
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 取材に応じる野田聖子少子化兼地方創生相=東京・永田町で2021年10月5日(代表撮影)
 取材に応じる野田聖子少子化兼地方創生相=東京・永田町で2021年10月5日(代表撮影)

 日本は、人口に占める子どもの比率が最も低い国の一つになっています。子どものための予算は、国際比較でも少なく、それを縦割りの省庁が所管していたのでは、必要な政策が実現できません。

 今年のはじめに、自民党が「こども庁」の検討をはじめ、もともと「子ども家庭省」を考えていた立憲民主党も法案を提出するなど、このテーマがメディアでも取り上げられました。

 自民党総裁選でも、こども庁の設置を主張していた野田聖子さんが、子ども政策も担当する大臣になったので、期待したいと思います。選挙前は政策を競い合うことになりますが、選挙後は超党派でぜひ実現してほしいと考えます。

少ない子どものための予算

 日本の合計特殊出生率(1人の女性が一生に産む子どもの数に相当)は、2020年は1・34です。年少人口(0~14歳)の割合(20年は12・0%)は世界で最も低いレベルで、世界一の少子社会になっています。

 一方で、20年の高齢化率(65歳以上が総人口に占める割合)は28・7%で、世界一の超高齢社会です。

 子どもを持ちたい人が、安心して子どもを産み育てられ、子どものいきいきとした成長を支援することは、日本にとって喫緊の最重要課題のひとつだと思います。

 日本は、教育機関に対する公財政支出が国内総生産(GDP)に占める割合が3.5%で、経済協力開発機構(OECD)加盟国(34カ国)中最下位です。OECD平均は4.7%です(12年、OECD調べ)。

 社会保障給付費でも、子どもは高齢者の17分の1ぐらいの額です。この少なすぎる予算を、各省庁が縦割りで使っていては、効率が悪く、子ども関連の政策が遅すぎ、予算が少なすぎることになります。

省庁縦…

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小宮山洋子

元厚生労働相、ジャーナリスト

 1948年生まれ。NHKアナウンサー・解説委員を経て、98年参院初当選。2003年衆院初当選。副厚生労働相、厚労相、少子化対策担当相などを歴任。13年に政界引退。