寅年に聞く

都心の課題 町内会の存続とタワマンとの共存

山田美樹・衆院議員
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山田美樹氏=宮本明登撮影
山田美樹氏=宮本明登撮影

都心も一つの「地域」

 私の選挙区である衆院東京1区(千代田区、港区の一部、新宿区の一部)のような都心部は人口の入れ替わりが激しい。先の衆院選は4年ぶりだったため、4年前と比べると、たとえば千代田区では約半数が入れ替わっている。

 しかし、選挙区外の人から見ると意外かもしれないが、赤坂や六本木、歌舞伎町や新宿西口のような都心の真ん中でも地域のコミュニティーはしっかりと存在し、一年を通じて地域の方々が集まるさまざまな催し物がある。

 町内会や商店街の会長さんは地域の名士であり、伝統ある都心の街でまとめ役をやっていることに誇りと使命感を持っている。防災訓練を実施したり独自の防災用品を配布したりと、活発に活動している町内会も多い。「マンション族」の人たちに地域にどう関わってもらうかなどにも腐心している。

 都心でも高齢化は進んでいる。町内会の担い手は60代は若手、70代で中堅、80代でやっと先輩、という話も聞く。コロナ禍で祭りが2年続けて中止になり、今年も続いて3年連続中止となれば復活が難しくなるのではという懸念もある。一方で商店街などでは、地元に住んでいなくても、地域に愛着を持って地元の一員として活躍している人もいる。

本音を聞けるのは

 衆院議員には地域代表としての性格もある。今の政治をどう思っているか、国に何をしてほしいかという意見は必ずみな持っている。しかし、その思いを聞けるのは、気心が知れてからだ。突然、意見を聞かせてほしいといっても、本音は言ってもらえない。

 自治体の行政にとっても町内会や商店街の役割は大きい。都心だからこそ地域を守るコミュニティーは不可欠だと声を大にして言いたい。

タワマンと地域の共存

 都心部特有の課題としてタワーマンションの問題がある。建設が増え始めたころによく指摘された高額な維持管理費や災害時の問題などは、行政側の対応も進んでいる。一方、この10年というスパンで見るとまた別の課題も見えてくる。

 一つは人口構成の偏りの問題だ。巨大なタワーマンションにほぼ同じ世代が入居するため、世代に波ができる。数年前までは待機児童の問題が深刻だったが、今は小学校の教室不足が問題となっている所もある。いずれは高齢化が問題になるだろう。この世代の移り変わりに行政も対処しなければならない。

 もう一つは地域との共存の問題だ。コロナ禍でもタワーマンションの建設は進んでいる。高額でもすぐに完売する例も多い。…

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山田美樹

衆院議員

 1974年生まれ。経済産業省、ボストンコンサルティンググループ、エルメスジャポン株式会社営業企画マネージャーなどを経て、2012年衆院初当選。外務政務官などを歴任。自民党法務部会長。衆院東京1区、当選4回。自民党安倍派。