寄稿 声をつないで フォロー

男性幹部だけで決めさせない 立憲は変わる

徳永エリ・立憲民主党ジェンダー平等推進本部長
徳永エリ氏=須藤孝撮影
徳永エリ氏=須藤孝撮影

ジェンダーバランスが変われば党が変わる

 「党の意志決定機関の女性比率を高めてほしい」。昨秋の立憲民主党の代表選の際、現在代表になっている泉健太衆院議員に、そう迫った。「女性議員を増やそう」とよく言う。けれどもそこからさらに、意思決定機関に入らなければ政策は変わらないと思ったからだ。

 私が提案したのは「最低でも3割」ということだったが、泉氏は「半数にしましょう」と言う。私は驚いて「本当にできるのか、できなければ批判される」と懸念を伝えたが、泉氏は明快だった。泉氏が代表に就任して、執行役員の半数が女性になった。ジェンダーバランスを意識した構成になったことで立憲は確実に変化した。

 役員のジェンダーバランスが変わったことで、立憲が変わったことが伝われば、他党も意思決定機関の女性比率を半数にしなければならないと考えるようになる。たとえば自民党で役員の半数が女性になれば、選択的夫婦別姓への対応も変わるだろう。

 あらゆる場合に、男性幹部だけで決めるのではなく、ジェンダーの視点から考えることが必要だ。党が法案を提出する際にも、ジェンダーの視点からのチェックが必要だ。

女性候補を選ぶのも男性

 先の衆院選でも女性議員比率は下がった。党の選考過程に問題はないか。候補者公募でも最終的に決めるのは都道府県連の代表、幹事長、選対委員長の3人だ。この3人は男性が就いていることが多い。

 その結果、選挙に勝てる可能性が高い時は、やはり男性候補が出てくる。厳しくてどうも勝てそうにないとなると、「最近世の中では女性に頑張ってほしいって言ってるし、我が党が女性を応援してますって言うと女性票くるよね」というようなところで「じゃあ女性立てましょうか」となる。

 どの政党にも苦しくなると女性、女性なら誰でもという風潮は根強くある。これは女性差別だ。女性が社会で活躍する環境を作ろうと思うのであれば、能力の高い女性を探してきて候補に立て、勝ち残れる環境を作って、有権者に女性を選んでよかったと思ってもらえるようにしなければいけない。

 「誰か女性はいないか」とか、「女性だったら誰でもいいんだ」などということは、本当にやめてもらいたい。男性だけで密室で決めず、私たちに相談していただければ、探してきて交渉もする。それを女性にさせてこなかったことも問題だ。

女性が役職につけば認めざるをえなくなる

 候補者や議席の一定数を女性に割り当てる「クオータ制」は導入すべきだ。先の衆院選では選対副委員長として選対に入った。情勢によっては、ブロックの比例単独1位を女性に割り当てるべきだと主張した。…

この記事は有料記事です。

残り572文字(全文1649文字)

立憲民主党ジェンダー平等推進本部長

 1962年生まれ。テレビリポーターや企画プロデュース会社役員などを経て2010年参院初当選。政調会長代理、選対副委員長などを歴任。参院環境委員長。参院北海道、当選2回。