子どもを守るため「子どもコミッショナー」が必要だ

城井崇・衆院議員
城井崇氏=須藤孝撮影
城井崇氏=須藤孝撮影

子ども総合基本法案を提出

 立憲民主党は3月1日に、子ども総合基本法案を衆院に提出した。

 政府の「こども家庭庁」は、結局は子どもに関係する政策を担当する省庁は分かれたままになりそうだ。また予算の面でも、岸田政権は子ども政策を重視するとしながら、具体的な規模も時期も明言しない。

 子ども政策の充実とその組織について、ワンパッケージで提案した。政府の子ども家庭庁設置法案、超党派で議論している子ども総合基本法案と並行して議論していきたい。

子ども関係予算を倍増する

 まず、子ども関係の予算を対国内総生産(GDP)比3%以上、つまり現状の倍増を目指す。そして政府から独立した3条委員会(国家行政組織法3条に基づき、省庁からの指揮・監督を受けない機関)として、子どもの権利擁護委員会、「子どもコミッショナー」を設置する。

 また、子どもの意見表明権として、子どもの意見を聞く機会と、子どもが自ら意見を述べる機会の双方を明記した。子どもの貧困対策や児童手当、児童扶養手当の拡充も盛り込んだ。

子どものトラブルで間に入る機関がない

 子どもコミッショナーについては二つの観点から必要だと考えている。一つは、我々は子どもは大人の言うことを聞いていればいいという立場には立たない。それぞれの個性を大人が受けとめる形にすべきだ。

 もう一つは、子どもをめぐるトラブルが起きた際に第三者として間に立つ機関が今の日本にはない。

 いじめ自殺などの問題があった時にも第三者委員会が設置されることがよくあるが、設置をするのは文部科学省や教育委員会だ。行政が指名するメンバーで作られたものが本当に第三者と言えるのか。また、批判に耐えられる十分な透明性が確保できているか。

 中立でなければ、結局は大人の事情が先に立ち、子どもの思いは真ん中にいかない。中立で、調査権限があり、提言機能を持つ機関が必要だ。

 どの程度の強制力を持たせるかは議論の余地がある。諸外国でもさまざまな例があり、法的拘束力がない場合もある。スコットランドの元子どもコミッショナーに話を聞いたが、スコットランドでは議会のもとに設置されていて、権限は議会にあり、法的拘束力はない。けれども「ソフトパワーがある」と言っていた。

 世間に訴えることで問題の所在を明らかにし、子どもの立場にたって解決する機能は中央政府にも地方自治体にも必要だ。

家庭で解決できない時にどうするか

 独立機関については、自民党内の一部に「行きすぎた子ども中心主義」などの反対がある。子育ては家庭中心でやるべきだという考え方…

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衆院議員

 1973年生まれ。衆院議員秘書などを経て、2003年衆院初当選。文部科学政務官などを歴任。党政調会長代行、党子ども子育てプロジェクトチーム座長。衆院福岡10区、当選4回。立憲民主党。