
表情が硬い避難民
国際人権問題担当の首相補佐官として林芳正外相と共に4月1日から5日までポーランドを訪問し、ロシアの侵略から逃れてきたウクライナ避難民の状況を視察した。
首都ワルシャワにはウクライナ国旗が掲げられ、各所に避難民のための相談所があり、ターミナル駅ではバスで到着する避難民を案内し、受け入れをする人たちがいた。避難民を受け入れている家庭も多い。多数のボランティアが活動しており、国をあげて避難民を受け入れる強い気持ちが感じ取れた。避難民にどう接したらいいのかという日本国内の支援策を考える上でも参考になった。
けれども、避難民の表情は一様に硬かった。避難民は女性と子どもがほとんどだ。戦火から逃れて来たものの、残した家族や家のことが心配で、不安な様子だった。
プライバシーのない避難民センター
市内の避難民センターでは、滞在資格を与える場所があり、そこに行くとマイナンバーカードのようなものが交付されて、生活支援や医療サービスなどで一般市民と同じ待遇を受けられるようになっていた。
施設は日本でいえば東京ビッグサイトのような場所で、避難民の滞在スペースは1人あたりベッド一つ分くらいしかなく、一つの大部屋に約2500人が収容されていた。非常に窮屈でプライバシーが保たれていなかった。日本の災害避難所のノウハウが活用できるのではないかと思った。
子どもたちが遊ぶプレールームを視察したら、4、5歳くらいの子どもが私に駆け寄って来て1分間ほど抱きついて…
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