日本は中国の敵国になれるのか 米国の尻馬に乗るだけでは

山崎拓・元自民党副総裁
山崎拓氏=須藤孝撮影
山崎拓氏=須藤孝撮影

 米国が「新冷戦だ」と言えば、日本もそれに加担するということではいけない。台湾海峡危機が起きた時に、日本が中国の敵国になれるのか。米国の尻馬に乗るだけではいけない。

日本が壊滅する

 日本でも台湾でも、中国が台湾に武力侵攻した際には米軍が出動すると信じている人たちがいる。しかし、実際に米軍が出るかはわからない。武器は供給するが軍は出さない、ウクライナと同様の対応を取る可能性もある。バイデン米大統領は先の日米首脳会談の記者会見で台湾防衛を明言したが、米国の「曖昧政策」は変わっていない。

 「日米で連携して中国に対抗する」と言う日本の政治家がいる。しかし、台湾危機で米国と連携することは中国と敵対することだ。中国に邦人企業がどれほど進出しているか。敵国になれば当然、中国は邦人企業を抑えにかかる。日本にとっても非常に危険なことになる。

 日本は中国に勝てるようなことを簡単に言う人がいるが、中国は3隻目の空母を持った。日本と中国の相対的な軍事力の差は、先の大戦時とは全く違う。

 反撃能力の話があるが、そんなことは不可能だ。中国がどれほどの弾道ミサイルを持っているか。日本全国をハリネズミのようにしたところで中国の基地を攻撃するだけのミサイルを日本が持つことはできない。

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元自民党副総裁

 1936年生まれ。福岡県議などを経て72年衆院選で初当選し、防衛庁長官、建設相、自民党幹事長、党副総裁などを歴任。98年には近未来政治研究会(現森山派)を結成した。当選12回。2009年衆院選を最後に議員を引退した。現在は近未来政治研究会の最高顧問。