旧統一教会と自民党 「草の根」で結びついている

宮本徹・衆院議員
衆院予算委員会で質問をする共産党の宮本徹氏=国会内で2022年10月18日、竹内幹撮影
衆院予算委員会で質問をする共産党の宮本徹氏=国会内で2022年10月18日、竹内幹撮影

二つの側面

 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と自民党の主張は重なり合う部分が多いが、旧統一教会が自民党の政策全般を左右しているという見方は旧統一教会を過大評価することになりかねない。自民党に取り入るために、保守派の主張を掲げて運動している部分もあるからだ。

 たとえば選択的夫婦別姓に反対しているが、韓国は別姓の国だ。教祖の文鮮明(ムン・ソンミョン、故人)と、妻だった韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁は別姓だ。つじつまが合わない。

 一方で、同性婚については教義の核心に関わるため、敵視は徹底している。彼らの教義は、「文鮮明に清められた女性が文鮮明に指定された男性と結婚することで無原罪の子供が生まれて人類は救済される」というもので、同性婚を認めれば成り立たない。教団内でも同性愛敵視は徹底している。同性愛者の「宗教2世」の方からも苦しんだ話を聞いたことがある。

 同性婚反対のように教義から出てくるコアな主張と、保守派に取り入るために便宜的に掲げている主張の二つの側面がある。

組織を守るために必要な「お墨付き」

 保守派に取り入るための主張を掲げるのはなぜか。…

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衆院議員

 1972年生まれ。2014年衆院初当選。党国会対策副委員長。衆院比例東京、当選3回。共産党。