
男女共同参画社会基本法の施行(1999年)をきっかけにはじまった性教育や男女共同参画への激しい攻撃(バックラッシュ)の背景には、自民党保守派と宗教右派との密接な関係がある。
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)だけではなく宗教右派全体の問題ではあるが、自民党と旧統一教会との関係をみる場合はこの関係を重視する必要がある。
男と女の結婚を重視する旧統一教会
自民党保守派と旧統一教会の主張には共通点があるが、違いもある。保守派は国家を重視する傾向があり、旧統一教会は反共主義が強固だ。いずれにも共通するのが家族に価値を置く考えだ。
旧統一教会は神の理想を具現化する場として結婚と家庭を重要視している。家庭の役割はあくまでも子どもを産み育てることであって、男と女による法律婚しか認めない。
研修の冊子でも「3人以上の子どもを産むよう努力する」とか、「週に2回以上愛し合うこと」とか、「テレビを見るときにも手をつなぐ」などということまで記載されている。
他の宗教右派よりも「男と女が結婚し子どもを産み育てる場」としての家庭へのこだわりが強く、子孫が残らないという理由から同性婚に反対し…
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