毎日新聞の2021年1月のインタビューで、コロナ禍は何世代かあとに地球レベルの共同体「世界共和国」に移行するきっかけになると指摘したが、そのあと予期せぬ世界史的出来事が起こった。22年2月に始まったロシアのウクライナ侵攻だ。
ウクライナ戦争が「いい道だ」とは到底言えないが、これを機会に世界を変えることはできる。
資本主義の矛盾
ロシアは侵攻の理由について、ウクライナ国内のネオナチによるロシア系住民の虐殺を阻止するためだと言ったり、北大西洋条約機構(NATO)の(東方拡大による)脅威と言ったりしている。しかしそれは言い訳だ。
この戦争の本質に近いものは「原理主義者」などと呼ばれる宗教的な過激派組織によるテロだ。
ロシアが「非ナチ化」と同じくらい頻繁に使っているのは「悪魔払い」などの宗教用語だ。ウクライナは西側の悪魔にとりつかれ…
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