-
24色のペン
甲子園4強の土浦日大に見た木内マジック=堀井泰孝(古河通信部)
2023/9/11 06:00 2848文字「エンジョイベースボール」の慶応(神奈川)が全国制覇を達成した夏の甲子園。のびのび野球で注目された土浦日大(茨城)も初のベスト4入りを果たした。監督の小菅勲(56)は「新しい歴史を作った。感謝しかない」と、準決勝で敗れ泣き笑いをする選手を笑顔でたたえた。その笑顔は「木内マジック」で他校に恐れられた
-
24色のペン
スパイにされた日本人が語る中国の人権=堀井泰孝(古河通信部)
2023/8/13 06:00 4119文字「張成沢(チャン・ソンテク)氏は処刑されたのでしょうか?」「分かりません」。元日中青年交流協会理事長、鈴木英司さん(66)は、中国政府高官とのこんな雑談が原因でスパイ罪に問われた。拘束は6年3カ月に及んだ。鈴木さんは7月、故郷の茨城県桜川市で講演会「スパイにされた親中派日本人」を開いた。冤罪(えん
-
24色のペン
繰り返す冤罪の歴史 もう一つの布川事件も=堀井泰孝(古河通信部)
2023/7/14 06:00 2563文字1966年に静岡県清水市(現静岡市)で一家4人が殺害された強盗殺人事件のやり直しの裁判(再審)をめぐり、静岡地検は10日、再審公判で袴田巌さんの有罪立証をする方針を示した。逮捕当時30歳だった袴田さんももう87歳。支援者らは一日も早い再審無罪に期待するが、審理は長期化する見通しとなった。茨城県利根
-
作家・永井路子さんの最後の長編を地元で特集 「岩倉具視」展
2023/7/7 05:00 822文字今年1月に97歳で亡くなった歴史小説家、永井路子さんの最後の長編作品を特集するテーマ展「『岩倉具視』~永井路子の描く幕末維新史」が、茨城県古河市中央町3の古河文学館で開かれている。「岩倉具視」は構想から四十数年で書き上げた永井作品の集大成で、2009年に第50回毎日芸術賞を受賞した。同館の秋沢正之
-
24色のペン
「縮む日本」に挑む茨城県境町の光と影=堀井泰孝(古河通信部)
2023/6/15 06:00 1662文字世界的建築家、隈研吾さんが設計した「さかい河岸レストラン茶蔵」脇のバス停に、高齢者を乗せたカラフルな自動運転バス「ARMA(アルマ)」が静かに滑り込む。観光客だろうか。若い女性が興味深げにのぞき込む。茨城県境町での日常風景だ。人口減少、少子高齢化が深刻化する「縮む日本」で、人口約2万4000人の小
-
-
24色のペン
ヒロインを描く永井路子さんの原点は=堀井泰孝(古河通信部)
2023/5/17 06:00 2485文字北条政子は鎌倉のやきもち夫人、お江は戦国の世のツヨイツヨイ女性――。歴史小説家の永井路子さんが1月、97歳で亡くなった。「一人の人物が時代を変え、新しい時代を創っていくというようなことはあり得ない」と男性中心の英雄史観に異議を唱え、綿密な史料分析で新しい歴史考証を重ねた永井さん。ヒーローにとどまら
-
茨城で見せてえもんが… 安達勇人さん「桜川大作戦」で町おこし
2023/4/25 18:12 1036文字声優・俳優・アーティストの安達勇人さん(34)が地元・茨城県桜川市で町おこしイベント「桜川大作戦」を開催した。無料ライブ「オレおめえに茨城で見せてえもんがあんだ」と花火大会の資金はクラウドファンディング(CF)で募集。約2カ月間で262人から約669万円が集まった。安達さんはライブで「こんな僕の夢
-
24色のペン
盲目の酪農家が歌う菜の花畑は今…=堀井泰孝(古河通信部)
2023/4/11 06:00 2193文字♪いつの頃からか消えてしまった菜種の花が今よみがえる さつき晴れの野良で年老いた農夫は手を休め花を見つめる 30年ぶりだね菜の花が咲いたよ♪ 包み込むような声で歌う北嶋誠さん(70)の光を失った目には、黄色い菜の花畑で走り回る子どもたちの姿が映っているのだろうか。茨城県結城市で酪農を営みながら、フ
-
「歴史と文化の礎に」 永井路子さんしのび古里の文学館が追悼
2023/2/9 21:16 0文字 -
「歴史と文化の礎に」 永井路子さんしのび古里の文学館が追悼
2023/2/9 21:08 613文字「古河の歴史と文化の礎となった立役者」。1月に97歳で亡くなった永井路子さんをしのび、茨城県古河市中央町3の古河文学館は10日から追悼コーナーを設置する。市名誉市民で初代古河大使でもあった永井さん。同館の立石尚之館長は「市史編さんにも参与として関わり、今の町を形づくってくださった」と悼んだ。【堀井
-
-
地元を愛してほしいから 町若手職員、昔話を動画に 茨城・八千代
2023/1/28 15:00 579文字地元に伝わる「八千代の昔話」を子どもたちに知ってもらおうと、茨城県八千代町職員の若手有志が手作りの紙芝居風動画を作成している。23日には朗読の録音が行われた。発案した町教育委員会の野沢孝教さん(34)は「新型コロナの流行が長期化するなか、家にいながら八千代のことを知り、愛着を持ってもらえれば」と期
-
「最後のカラス部隊」が籠下ろす 行商列車に揺られて70年
2023/1/8 09:00 1793文字「蒸気機関車がポー、ポッポーって近づいてくるんよ」。茨城県利根町布川の石山文子さん(93)は懐かしそうに目を細める。駅ホームに設置された行商台から体重の2倍近くある籠を背負い、前かがみになり行商列車に乗り込む。東京・銀座の「最後のカラス部隊」が約70年間、毎朝繰り返した日常だ。新型コロナウイルスの
-
「最後のカラス部隊」が籠下ろす 行商列車に揺られて70年
2023/1/8 09:00 0文字 -
有楽町線からの地下鉄延伸を阻む壁 世界に四つしかない重要施設
2022/12/22 16:00 1493文字茨城、埼玉、千葉県の11市町が11月、東京メトロ有楽町線から分岐する地下鉄8号線の延伸を斉藤鉄夫国土交通相に要望した。東京直結の鉄道は「同盟」を組む市町の40年来の悲願だが、事業性や採算性に課題があり、実現していない。さらに、世界に四つしかない施設が「壁」になっている。どういうことなのか。【堀井泰