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「孤立出産、刑罰ではなく福祉の対象に」 元実習生に逆転無罪
2023/3/24 20:15 1235文字双子の遺体を遺棄したとして1、2審で有罪判決を受けたベトナム人の元技能実習生、レー・ティ・トゥイ・リンさん(24)に24日、最高裁が逆転無罪の判決を言い渡した。「私は子供を捨てたり隠したりしていない」。一貫して無罪を主張してきたレーさんの思いが、司法を突き動かした。 「勝訴 リンさん無罪」 午後3
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「私は産みたかった」遺棄罪に問われ 元実習生に妊娠許さぬ「圧力」
2023/3/24 18:29 0文字 -
「私は産みたかった」遺棄罪に問われ 元実習生に妊娠許さぬ「圧力」
2023/3/23 20:59 2220文字熊本県芦北町で2020年11月、死産した双子の遺体を遺棄したとして死体遺棄罪に問われたベトナム人の元技能実習生、レー・ティ・トゥイ・リン被告(24)の上告審で、最高裁第2小法廷(草野耕一裁判長)は24日、判決を言い渡す。懲役3月、執行猶予2年とした2審・福岡高裁判決が見直される可能性があり、支援者
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産む、産まない、産めない~私の場合
「怖かった」ホームで泣いた10代女性 内密出産した子へ贈ったもの
2023/3/16 16:00 2616文字予期せぬ妊娠で悩む女性に病院で産める選択肢を――。病院以外に身元を明かさず子供を産む「内密出産」に取り組む熊本市の慈恵病院。病院が利用を公表したのは15日までで8人。「産みたい」「産めない」。答えが出せないまま病院にたどり着いた女性たち。彼女たちが病院に託した思いがある。初事例は10代女性 多くの
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水没した校舎、泥やカビ… 九州豪雨で被災、解体待つ小学校の今
2023/3/14 18:00動画あり 1199文字熊本県南部を中心に大きな被害が出た2020年7月の九州豪雨で、河川が氾濫して水没した同県球磨村立渡小学校の解体工事が16日から始まる。学校は来春、近隣の小中学校と統合され、約150年の歴史に幕を閉じる。子供たちの思い出とともに、被災したあの日の記憶が刻まれた学び舎(や)を記録しようと、現地を訪れた
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崩れた「時の壁」 旧優生保護法、勝訴の原告2人は喜びかみしめ
2023/1/23 20:23 1796文字尊厳の回復を求める声は届いた。旧優生保護法を巡り、1審では初めて国に損害賠償を命じた23日の熊本地裁判決。旧法を違憲と断じ、除斥期間という「時の壁」を認めなかった司法の判断に、2人の原告からは喜びの声が上がった。 ◇亡き母に「勝ったよ」報告したい 「除斥期間の適用は著しく正義・公平の理念に反する」
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他の児童に暴力「そんぐらい、すっでしょう」 自殺した中1の元担任
2022/10/24 11:11 1306文字熊本市立中1年の男子生徒(当時13歳)が2019年4月に自殺した問題で第三者委員会が24日に市に提出した報告書は、小学6年時の担任の不適切な指導を巡る児童らからの訴えを学校側が繰り返し受けていたと指摘した。「担任を子供から切り離すなどの対応を取っていれば、命は守れた」。自殺した生徒の母親(48)は
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熊本中1自殺 「担任の不適切な指導が影響」 第三者委が報告書
2022/10/24 11:10 1436文字2019年4月に熊本市立中1年の男子生徒(当時13歳)が自殺し、事実関係などを調べていた市設置の第三者委員会は24日、小学6年時の担任による不適切な指導の影響で発症・悪化したとみられる抑うつ状態が自殺の一因とする報告書を大西一史市長に提出した。第三者委は、生徒が担任の暴言や暴力を直接受けたという証
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城の石垣で地震被害 文化財保護と耐震化のジレンマどう解消?
2022/4/12 16:00 2637文字全国の城で地震などによる石垣被害が相次いでいる。14日で発生から6年を迎える2016年4月の熊本地震では熊本城の石垣が大規模に崩落し、今年3月16日深夜に東北地方で震度6強を観測した地震では仙台城跡の石垣が崩れた。文化財でもある石垣の耐震化は進んでこなかったが、観光客の多い城で日中に巨大な石垣が崩
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「血縁がなくても幸せ」 赤ちゃんポストに預けられた男性の今
2022/3/26 14:00 1884文字親が育てられない乳幼児を匿名で預かる「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)を熊本市の慈恵病院が開設してから5月で15年になるのを前に、ゆりかごが設置された2007年に預けられた熊本市の宮津航一さん(18)が毎日新聞の取材に応じた。里親に育てられ、今春高校を卒業。ゆりかごとは、そして家族とは何か
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「出自を知る権利」をどう保障? 内密出産、法整備へ議論進まず
2021/12/30 09:00深掘り 2969文字予期せぬ妊娠で苦しむ女性が、病院だけに身元を明かすことを条件に匿名で出産できる「内密出産」。その取り組みを熊本市の慈恵病院が始めて2年が過ぎた今月、病院は初の実施例となる可能性がある女性の出産を公表した。赤ちゃんの遺棄や殺害を防ぐ目的がある内密出産は、法的に認められるのか。【栗栖由喜】 ◇「家族に
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九州豪雨で失った祖父 大工だった足跡たどり 村復興の思い新たに
2021/7/1 18:52 1137文字2020年7月の九州豪雨では、熊本県球磨村の特別養護老人ホーム「千寿園(せんじゅえん)」が大規模な浸水被害を受け入所者14人が犠牲になった。その一人、地下(ぢげ)末行(すえゆき)さん(当時91歳)の孫で村職員の翔太さん(33)は被災後、大工だった祖父の仕事ぶりを初めて知った。復興業務に関わる中で、
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うつ症やアルコール依存も 熊本地震から5年、孤独深める被災者
2021/4/10 10:00深掘り 2592文字最大震度7を2度観測した2016年4月の熊本地震から5年になるのを前に、毎日新聞が災害公営住宅(復興住宅)で暮らす被災者にアンケートしたところ、回答を寄せた128人の48%に当たる62人が「被災前より人付き合いが減った」と答えた。また、地震後、市町村などによる「見守り」を受けていた102人のうち8
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死亡ひき逃げ 「殺人と同じ」訴える遺族 時効廃止の課題とは
2021/2/21 18:58深掘り 3101文字殺人など凶悪事件の公訴時効は2010年4月の改正刑事訴訟法施行で廃止されたが、死亡ひき逃げ事件は見送られた。過去5年間で少なくとも39件の死亡ひき逃げ事件が時効を迎え、今もその時が迫る遺族がいる。死亡ひき逃げの時効廃止の課題を探った。 ◇時効廃止は見送られ、延長もたった10年 「助かるかもしれない
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「明日がくることが怖いのです」 真面目な24歳刑事を追い詰めた激務
2021/2/6 06:01深掘り 1486文字<死んで地獄にいくのも怖いですが、何もないところに行き消えてしまうのも怖いです。しかし、明日がくることがもっと怖いのです> 念願の刑事になってわずか5カ月後。渡辺崇寿(たかとし)さん(当時24歳)が残した遺書には、乱れた字でこう記されていた。 高校卒業後、父と同じ警察官になった渡辺さんは、熊本県警
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熊本県警、当直を労働時間から除外 過労死ライン超え続け、24歳刑事自殺
2021/2/6 06:00深掘り 1732文字熊本県警が2020年11月まで、警察署の当直勤務を労働時間から除外する運用をしていたことが、県警への取材で明らかになった。当直勤務中も事件事故などに対応するが、県警は国が「ほとんど労働する必要のない勤務」に限り労働時間に算入しないことを認めている「断続的労働」とみなしていた。長時間労働の末に17年