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検証・オフレコ取材の功罪 国民への報道義務か、取材対象への迎合か
2023/2/16 20:42深掘り 3433文字LGBTQなど性的少数者や同性婚に関する差別発言で荒井勝喜元首相秘書官が更迭された問題によって、オフレコ取材のあり方に世論の関心が集まっている。今回、毎日新聞が実名で報じた経緯を改めて説明し、オフレコの功罪を読者とともに考えたい。 オフレコは「オフ・ザ・レコード」の略称で、記者は取材中に録音やメモ
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東奔政走
石原、甘利、平井氏の敗因は、公明支持層の離反
2021/11/15 07:00 2066文字石原、甘利、平井氏の敗因は公明支持層の相次ぐ離反=中田卓二 10月の衆院選で自民党は「絶対安定多数」の261議席を確保した。就任間もない岸田文雄首相にとっては及第点と言える。それでも党内に高揚感が乏しいのは、甘利明前幹事長ら複数の大物が小選挙区で苦杯をなめたからだろう。敗因を分析すると、ある共通点
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2021衆院選
衆院解散、総選挙 国会軽視、国民の審判は 政治部長・中田卓二
2021/10/15 02:06 830文字岸田文雄首相の就任からわずか10日で衆院が解散された。衆院議員の任期満了が21日に迫っており、今回の解散に政略的な意図はない。 4年前の2017年9月、当時の安倍晋三首相は「国難突破」を理由に議員の任期を1年以上残して解散に踏み切った。実際は政権の延命が目的で、解散の「大義」は後付けだった。国難と
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東奔政走
人事不評の岸田新政権 「ボロ出る前」に衆院選前倒し=中田卓二
2021/10/11 07:00 2078文字人事不評の岸田新政権 「ボロ出る前」に衆院選前倒し=中田卓二 慢心とは言わないが隙(すき)はあったのだろう。それは自民党全体に、だ。岸田文雄首相の人事の評判が芳しくない。表紙を変えさえすれば衆院選はどうにかなると踏んだのか。「ご祝儀相場」は案外、長続きしないかもしれない。 8月26日、総裁選に立候補
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刷新か派閥均衡か 岸田文雄新総裁を待ち受ける人事の試練
2021/9/29 15:05 1213文字自民党総裁選は29日投開票され、岸田文雄前政調会長(64)=岸田派=が当選した。10月4日召集の臨時国会で新首相に選出される見通しだ。新総裁はさっそく党役員人事に着手する。11月投開票が有力な衆院選に向け刷新感を出すか、今後の党運営を重視して主要派閥に配慮するか、早くも手腕が試される。 現在の党役
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菅首相退陣で薄れた自民の危機感 総裁選、最後は派閥の論理か
2021/9/17 10:28 1387文字菅義偉首相の退陣表明後、報道各社の世論調査で自民党の支持率は上昇した。「菅さんでは衆院選を戦えない」と浮足立っていた党内には、一転して「危機は去った」という楽観論が広がる。いきおい、17日に告示された総裁選で8年8カ月余りにわたる安倍・菅政権を問い直そうとする機運は乏しく、決選投票まで見すえた多数