-
新学期、耳を澄ませて
「助けて」言えなかったから いじめ生き抜いた専門家が志す支援
2023/9/1 18:00 3469文字子どもの自殺が夏休み明け前後に増える傾向があります。連載「新学期、耳を澄ませて」では専門家や子どもの頃につらい経験をした人たちへのインタビューを通じて、子どもの気持ちに思いをはせ、周りの人ができることを考えます。 ◇スクールソーシャルワーカー、鴻巣麻里香さん(44) 福島県でスクールソーシャルワー
-
「フェミ科研費裁判」が問うもの
「フェミニストは侵略者」 ジェンダー研究者をたたく人の心理とは
2023/6/5 07:00 3084文字フェミニズム研究に携わる大学教授らが自民党の杉田水脈(みお)衆院議員にインターネット上で中傷されたとして損害賠償を求めた訴訟は5月30日、大阪高裁で判決があり、原告側が一部勝訴した。長年ネット文化を分析する批評家の藤田直哉さん(40)は、そもそもフェミニズムがネットで攻撃の対象になりやすい理由を「
-
「輸血しないで」搬送の18歳が懇願 信仰と救命、医療現場の苦悩
2023/5/5 05:31深掘り 3119文字全国の中核的な小児医療機関を対象に毎日新聞が実施したアンケートで、宗教を理由とする子どもへの医療拒否を3割が経験していた。医療現場では一定のルール作りが進む一方で、法的な後ろ盾は乏しい。信仰の自由に配慮しながら、命や健康が脅かされる「宗教2世」を救うにはどうすればよいのか。 「エホバです!」。19
-
宗教による子どもへの医療拒否 3割「経験した」 全国55病院調査
2023/5/5 05:30スクープ 1101文字宗教を理由に保護者が子どもへの医療を拒む事例が後を絶たない。毎日新聞のアンケート調査に応じた全国の55病院のうち、約3割の18病院が過去10年間に子どもへの医療拒否を経験し、少なくとも計48件に上った。厚生労働省は子どもへの医療拒否を虐待としているが、成人患者が宗教的信念に反して輸血されたケースで
-
声を聞いて・宗教2世
「愛着を断ち切れ」教団からの脱走 幼子と引き裂かれた母の悔い
2023/3/22 17:00 2154文字親の信仰の影響を受けて育つ「宗教2世」。安倍晋三元首相の銃撃事件をきっかけに、多くの当事者がその体験を語り始めています。信仰とは、家族とは、生きるとは。寄せられた「声」をシリーズで届けます。 ◇声を聞いて・宗教2世(12)恵美子の場合 夜中に教団施設を抜け出した。懐中電灯を携え、幼子を背負って走っ
-
-
「げんせのバカバカ」消えぬ教団の記憶、家族再会に喜びも
2023/3/21 17:00 2234文字1995年3月の地下鉄サリン事件後、オウム真理教の施設にいた100人以上の子どもが全国の児童相談所に一時保護された。学校に通わず、特異な教義の下で集団生活していた子どもたちに、児相はどう対応したのか。最多の53人を一時保護した山梨県の記録などから、その実態に迫る。 この連載は全3回です。 このほか
-
「カビ生えたまんじゅうも食べた」過酷な修行 両脚縛られる罰も
2023/3/20 17:00 2303文字1995年3月の地下鉄サリン事件後、オウム真理教の施設にいた100人以上の子どもが全国の児童相談所に一時保護された。学校に通わず、特異な教義の下で集団生活を送っていた子どもたちに児相はどう対応したのか。最多の53人を一時保護した山梨県の記録などから、その実態に迫る。 この連載は全3回です。 このほ
-
「宗教虐待防ぐ新法を」紀藤弁護士に聞くオウム真理教事件の教訓
2023/3/20 07:00 1471文字オウム真理教が1995年、東京・霞ケ関駅に向かう地下鉄3路線の車内で猛毒サリンを散布し、14人が死亡、6000人以上が負傷した事件は20日で発生から28年を迎えた。事件後、教団施設にいた100人以上の子どもが児童相談所に一時保護された。「宗教2世」の問題が注目される今、この事件からどのような教訓を
-
「これって誘拐?」保護された53人の子ども 教祖を神格化
2023/3/19 17:00 2328文字1995年3月の地下鉄サリン事件後、オウム真理教の施設にいた100人以上の子どもが全国の児童相談所に一時保護された。学校に通わず、特異な教義の下で集団生活を送っていた子どもたちに児相はどう対応したのか。最多の53人を一時保護した山梨県の記録などから、その実態に迫る。 この連載は全3回です。 このほ
-
親の名前「忘れた」「ここは現世?」オウムの子、修行で家族断絶
2023/3/14 17:01深掘り 2987文字28年前の地下鉄サリン事件後、オウム真理教の施設にいた100人以上の子どもが全国の児童相談所に一時保護された。子どもの多くは劣悪な環境下で心身の発達が遅れ、親子関係も断絶していた。「宗教2世」が注目される今、社会はその教訓から何を学ぶべきなのか。 ◇表情乏しく、足は真っ黒 1995年4月。オウム真
-
-
「オウムにかえせ」教団施設から保護の子らの日記開示 心身に影響
2023/3/14 17:00スクープ 1172文字幼い文字で「はやくオウムにかえせ」とつづられた日記帳。家から火が噴き出た絵――。1995年4月、オウム真理教への強制捜査に伴い、教団施設で生活していた子どもが児童相談所に一時保護された際の記録だ。毎日新聞が山梨県への情報公開請求や関係者への取材で入手した。「宗教2世」の問題が注目される中、カルトと
-
声を聞いて・宗教2世
「透明な存在だった」オウム2世、夜通しの読経 脱会後も「地獄」
2023/1/6 17:00 2849文字親の信仰の影響を受けて育つ「宗教2世」。安倍晋三元首相の銃撃事件をきっかけに、多くの当事者がその体験を語り始めています。信仰とは、家族とは、生きるとは。寄せられた「声」をシリーズで届けます。 ◇声を聞いて・宗教2世(11)咲の場合 富士山のふもとは、極限まで冷え込んでいた。大人の信者に交じり、冬の
-
声を聞いて・宗教2世
2週間消えた母「バイト代おろしてきて」 うずき続けた心の傷
2022/12/26 05:00 2400文字親の信仰の影響を受けて育つ「宗教2世」。安倍晋三元首相の銃撃事件をきっかけに、多くの当事者がその体験を語り始めています。信仰とは、家族とは、生きるとは。寄せられた「声」をシリーズで届けます。 ◇声を聞いて・宗教2世(1)エマの場合 母が突然消えた。リビングの引き出しに手紙と、わずかばかりの現金が残
-
信仰の自由か虐待か 医療拒否や食事制限… 児相「対応に限界」
2022/12/19 06:01深掘り 3428文字信仰の範囲内か、虐待か――。宗教を背景にした虐待への対応について尋ねた毎日新聞のアンケート調査では、多くの児童相談所が憲法で保障された「信教の自由」とのバランスに苦慮する実情を訴えた。宗教団体への対応が必要になった場合、「児相では限界がある」との声も。児相に寄せられる通告や相談はごく一部とみられ、
-
宗教背景に虐待疑い 29自治体で78件、対応苦慮 全国児相調査
2022/12/19 06:00スクープ 1065文字児童相談所を設置する全国の77自治体のうち、宗教を背景とした子どもへの虐待が疑われる通告や相談を2017~22年度に児相が受けたのは29自治体で、計78件に上ることが毎日新聞の調査で判明した。そのうち4割の12自治体は「対応に迷ったことがある」と回答し、憲法が定める「信教の自由」との関係に悩む意見
-
-
「君のことを忘れない」若年性認知症に向き合う夫婦 3年の軌跡
2022/9/20 06:00 2121文字いつか私のことも忘れてしまう――。3年前、夫が若年性認知症と診断された妻にこみ上げたのは、自分の存在が夫の中から消えてしまうのでは、という不安だった。 絶望を乗り越え、重ねた歳月。夫は趣味の写真や同じ認知症を持つ人との交流を通じ、「2人で過ごした記憶は決して消えない」と確信するようになった。9月2
-
「悪魔のわな」カーネーションを拒んだ母 宗教2世に届かぬ支援
2022/9/8 11:00 3229文字言うことを聞かないと、ホースで殴られた。母の日に贈ったカーネーションは受け取りを拒まれた。宗教にのめり込んだ母は、祝い事を「悪魔のわな」だと信じていた。子どもとして当たり前のことができない日々は、幼心に深い傷を残した。 安倍晋三元首相の銃撃事件をきっかけに、親の信仰の影響を受けて育つ「宗教2世」の
-
中傷ビラ、なりすまし投票…旧統一教会信者が明かす選挙支援の実態
2022/8/13 16:00 1666文字対立候補に中傷ビラ、他人になりすまして投票――。安倍晋三元首相の銃撃事件をきっかけに自民党と宗教団体「世界平和統一家庭連合」(旧統一教会)の関係に厳しい視線が注がれる中、複数の信者や元信者が毎日新聞の取材に、選挙運動への関与を証言した。時には法律に抵触しかねない行為にも及んだというが、「信仰のため
-
「即席」警備140秒の死角 安倍元首相はなぜ銃弾に倒れたか
2022/8/8 07:00 0文字 -
「即席」警備140秒の死角 安倍元首相はなぜ銃弾に倒れたか
2022/8/8 07:00図解あり 2628文字安倍晋三元首相(67)が奈良市で街頭演説中に銃撃され死亡した事件は、8日で発生から1カ月を迎えた。あの日現場で何が起きたのか。山上徹也容疑者(41)=殺人容疑で送検=の足取りや警備の問題点を検証し、今も社会を揺るがし続ける事件を振り返る。【「凶弾」取材班、グラフィック・かみじょうりえ】 「みなさん
-