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インフルワクチン、既に感染した人も打つべき? 専門医の見解は
2023/9/28 05:30 1215文字例年になく早く秋口から流行が拡大している季節性インフルエンザ。多くの医療機関では10月からインフルエンザワクチンの接種が始まるが、今年は「接種前に感染してしまった」という人も少なくない。そこで感染症専門医に聞いた。今シーズン、既にインフルエンザにかかった人も、ワクチンは打ったほうがいいですか?――
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この国が縮む前に
日本には「稼げる国」以外の強みがある 「移民社会」の未来像
2023/9/13 06:00 2432文字人手不足を背景に外国人労働者に頼る動きが広がる中、一部で「移民」への抵抗感も根強い日本。外国人労働者の受け入れに詳しい国士舘大の鈴木江理子教授は、外国人を「使い捨て」にする政策ではいずれ人材が枯渇すると警告する。一方で、鈴木氏は外国人の目に映る日本の魅力は賃金に限らないとも指摘する。「移民社会ニッ
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この国が縮む前に
「漢字は暗号」 タクシーなど2種免許 外国人受験に言葉の壁
2023/9/12 17:00 1802文字深刻な労働力不足に苦しむ運送業界が、外国人材に活路を求め始めた。背景には、運転手不足で路線バスの減便が進むなど、私たちの日常生活にも影響が出始めている現状がある。現行制度のもと、国の動きに先んじる形で外国人の雇用に踏み切った企業もあり、ドライバーを「特定技能」の対象とすることに業界の期待は膨らむ。
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この国が縮む前に
タクシーなど外国人運転手を拡大 国交省「特定技能」に追加検討
2023/9/12 06:00スクープ 1153文字国土交通省は、人手不足が顕著なトラック、バス、タクシーのドライバーについて外国人労働者を活用する検討に入った。労働力が不足する産業で、即戦力となる外国人労働者の受け入れを認める在留資格「特定技能」の対象に、「自動車運送業」を今年度中にも追加する方向で出入国在留管理庁と協議している。人口減少で国内の
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認知症新薬の価格は年300万円? エーザイが打った先手とは
2023/8/21 21:43深掘り 2110文字早期のアルツハイマー病であれば進行を遅らせる効果が期待される治療薬「レカネマブ」(商品名レケンビ)。その製造販売の薬事承認が、21日の厚生労働省の専門部会で了承された。これまでにない画期的な薬だが、高額になる分、医療保険の財政負担が大きな課題になりそうだ。 アルツハイマー病の治療薬「レカネマブ」の
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第一三共コロナワクチン承認見通し 塩野義と明暗分けた訳
2023/7/31 21:25 1287文字新型コロナウイルスの中国での確認から3年7カ月かかって、第一三共の初の国産ワクチンが薬事承認される見通しとなった。海外勢に大きく後れを取った上に、厚生労働省の専門部会が承認を了承したのは、流行当初の武漢株対応で、すぐに使われる見通しはない。また、塩野義製薬が申請していた新型コロナワクチンは継続審議
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少子化対策なぜ「ずれる」 自民会合を緊張させた人口学者の分析
2023/6/14 08:00 1703文字「少子化トレンドの反転」。岸田文雄政権の少子化対策「こども未来戦略方針」の中で、繰り返し登場する目標だ。その実現に向け、来年度から3年間の「加速化プラン」で3兆円超と見込む事業費のうち、1兆円超を充てるのが児童手当など経済的支援の強化策。だが、ある人口学者は出生率の改善につながるかは「懐疑的だ」と
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こども未来戦略会議 最年少メンバーが感じた「違和感」の正体は
2023/6/13 08:00 2095文字「『この国で子どもが産めるぞ』と思えるものになっているかというと、足りないところがある」――。政府は13日、こども未来戦略会議で「異次元の少子化対策」の具体案を正式決定するが、最年少の28歳で同会議の構成員を務めた桜井彩乃さんの表情は晴れない。会議で覚えた違和感、そして、桜井さんに随行した学生らが
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解散にらんだ官邸の思惑 少子化対策素案、財源議論は先送り
2023/6/1 21:30深掘り 3098文字政府が1日に示した「こども未来戦略方針」の素案は、児童手当の増額など支援拡充策を具体的に盛り込む一方、財源の具体的な議論は先送りした。背景には、衆院解散をにらんだ官邸の思惑がある。巨額の財源をいかに確保するのかは、今後も難航が予想される。 加速化プランで年間3兆円台半ばと打ち出された予算額をどう確
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パンデミックの先に
「もどかしかった」情報の遅れ 菅氏が痛感したコロナ対策の教訓/下
2023/5/27 05:00 2638文字官房長官、首相として2021年夏の「第5波」まで新型コロナウイルス対応を取り仕切ってきた菅義偉氏。対策の「中核」と位置づけたのがワクチン接種だったが、カギとなる情報がタイムリーに入ってこず、もどかしさを感じたと振り返る。経験から菅氏が強調した教訓とは。インタビューは前編と後編の2本立てです。前編「
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パンデミックの先に
デルタ株流行の渦中 菅前首相が収束を確信した根拠とは/上
2023/5/26 05:00 1948文字菅義偉前首相は安倍晋三政権の官房長官、その後首相として、2021年夏のデルタ株による「第5波」まで、政権中枢で新型コロナウイルス対策の陣頭指揮を執ってきた。ワクチン接種に懸けるも評価されず、土壇場で退陣に追い込まれたあの夏――。新型コロナが「5類」となった今、去来する考えとは。インタビューは前編と
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「舌下免疫療法」、来年に向け治療開始はいつまでに?/下
2023/5/12 05:32 1325文字「国民病」とも言われる花粉症対策の強化に向け、政府が動き出した。4月には関係閣僚会議を初開催し、岸田文雄首相は6月までに対策の全体像を取りまとめるよう指示した。対策は3本柱で、花粉の少ないスギへの植え替えや、飛散予測の強化のほか、治療法の普及だ。スギ花粉の飛散は峠を越えたが、根治を目指す治療法はこ
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記者の目
コロナ5類移行 感染対策、次こそ経験生かせ=横田愛(専門記者)
2023/5/12 02:00注目の連載 1840文字大型連休明けの8日、政府は新型コロナウイルス感染症の非常時対応を終え、平時に足を踏み出した。私は厚生労働省を拠点に、発生当初から感染症法上の位置付けを5類に移行するまで、政府のコロナ対応を取材し続けてきた。今、政権内には安堵(あんど)感が漂い、新型コロナは既に関心の外にあると感じる。だが、肝心な仕
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パンデミックの先に
「不満だった」 政府の準備不足と尾身茂氏が挙げた教訓
2023/4/30 07:00 2883文字尾身茂・新型コロナウイルス感染症対策分科会長はこの3年間、専門家グループのまとめ役として、提言作りに課題を感じていた。「私たちの不満は……」。尾身さんが考えていた「日本に足りなかったこと」とは何だったのか。3年に及ぶコロナ禍で、どんな課題が浮き彫りになったのでしょうか。各界の専門家らに聞きました。
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パンデミックの先に
安倍、菅、岸田…… 尾身茂氏が見た3首相 リスコミで課題も
2023/4/29 07:00 1884文字尾身茂・新型コロナウイルス感染症対策分科会長はこの3年、専門家のまとめ役として、3人の首相と向き合った。安倍晋三、菅義偉、岸田文雄――。並んで記者会見に立った首相もいれば、意見がぶつかった首相もいた。尾身さんは、有事のリーダーたちをどう見ていたのだろうか。3年に及ぶコロナ禍で、どんな課題が浮き彫り
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人口1億人割れの時期、わずかに後退 「想定外」の要因は外国人
2023/4/26 15:26深掘り 1188文字26日に公表された、国立社会保障・人口問題研究所による2070年まで50年間の将来推計人口は、人口の大幅減少というトレンドに変化はないものの、総人口が1億人を切る時期が56年と前回推計より3年後ろにずれ、そのペースは「わずかに緩和」した。昨年の出生数(速報値)が想定より早く80万人を割り込み、政府
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「願望」満載のたたき台、全て財源次第 少子化対策、滞る具体化
2023/4/7 19:38深掘り 2707文字岸田文雄首相をトップとした「こども未来戦略会議」が7日、始動した。6月にまとめる政府の経済財政運営の指針「骨太の方針」に向けて議論が進む。少子化対策は政権の看板政策だが、財源確保は国民の負担増にもつながる。首相は難しいかじ取りを迫られている。 ◇看板政策、「決着は年末」の見方 戦略会議は、大きく二
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少子化対策たたき台、作成の舞台裏 大臣「試案」で収拾も火種抱え
2023/3/31 17:34深掘り 2773文字政府は「異次元の少子化対策」のたたき台を公表した。その作成過程では、4月の統一地方選や衆参補選を前にアピールしたい自民党からさまざまな要求が出されて議論が混乱。閣議決定によらない、小倉将信こども政策担当相の「試案」との位置付けで収拾を図った。その内実を追った。自民党内の調整は先送り 「異次元の少子
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14色のペン
出産費用を巡る「岸田路線」と「菅路線」=横田愛(くらし医療部)
2023/3/20 06:00 1926文字菅義偉前首相が、思わぬところで一石を投じた。 「私は、出産費用も保険適用にした方がいいと思っているんですよ」 10日に放映されたTBSのインタビューで、少子化対策の一環として出産費用を保険適用した上で、残る自己負担分は国の予算で肩代わりし、実質無償化すべきだと訴えた。 菅氏は首相在任時に、不妊治療
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医療プレミア特集
新型コロナ飲み薬の新たな可能性とは 塩野義社長が描く戦略
2023/3/8 04:30医療プレミア 2255文字新型コロナウイルスの治療薬とワクチン開発で一挙手一投足が注目されてきた塩野義製薬。昨年11月に軽症者向け飲み薬「ゾコーバ」の緊急承認にこぎ着けたが、足元で活用は進んでいない。感染症法上の位置づけの「5類」への移行で国内の感染症対応が転換点を迎える中、ゾコーバの今後の可能性をどう見込むのか。手代木功
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