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歌手・つるの剛士さん、内視鏡検査で得たもの

 歌手、タレントとしてテレビやイベントなどに引っ張りだこのつるの剛士さんは、ほぼ毎年テレビ番組の企画で健康診断を受けている。定期的に体の健康状態をチェックしているつるのさんが、胃と大腸の内視鏡検査を初めて受けたのは41歳のとき。仕事ではなく、自発的な受診だった。

    内視鏡検査に対するイメージががらりと変わった

     仕事で毎年健康診断を受けているつるのさんだが、長年気になっている症状があった。

     「昔から胸やけがあったのですが、仕事で受ける健康診断に胃の検査はなかった。だから、一度自分で内視鏡検査を受けることにしたんです」

     健康診断には慣れているとはいえ、初めての内視鏡検査は大きな不安をともなうものだ。

     「正直、検査が始まる直前まで怖かったですね。身体の中に器械を入れるなんて、どんな感じがするんだろうととにかく不安でした」

     それに、中学生のときから“胃カメラは怖い”というイメージを刷り込まれていた。「友人に胃の弱いやつがいて、そいつから『胃カメラってうえ~ってなるんだよ』なんて聞いていたんです」。

     実は、内視鏡検査を一度も受けたことのない人や、10年以上前に受診してからしばらく受けていない人に、そう思っている人は多い。果たして内視鏡検査は現在、どうなっているのか・・・。

     「僕の場合は、鎮静剤で眠っているような状態のうちに検査が終了し、痛みはまったく感じませんでした。こんなにラクなら、毎年受けようと即座に思いました」

     内視鏡は、その検査方法の工夫もさることながら、技術革新も進んでいる。検査中にポリープなどの病変が見つかれば、組織の採取やその場での治療が可能な場合もある。また、狭帯域光観察(NBI)のように、胃や大腸などの病変をより精密に観察できる内視鏡技術も登場している。

     「検査のあと、医師からは『ポリープなどないですし、問題ありません』と言われました。胸やけの原因は逆流性食道炎で、心配していたような病気が潜んでいないと分かって、ひとまず安心できました」

     胃の内視鏡検査の次には、大腸の内視鏡検査も受けることに。大腸については便潜血検査※1を毎年受けていたが、より精密な大腸内視鏡検査を受けることにした。

    ※1 便に血液が混ざっていないかどうかを調べる検査。その検査で異常が見つかると、より詳細に調べるための精密検査を行う。

     翌年にも、つるのさんは内視鏡検査を受診。今度は一切不安に思うことなく、検査に臨めたという。

    がんで亡くした父親。検診を受けていて欲しかった

     日本では、がんにかかる人の数とがんで亡くなる人の数は年々増加している。胃がん・大腸がんにかかる人はともに年間13万人以上※2、亡くなる人はともに約年間5万人※2だ。

    ※2 出典:国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」

     実は、つるのさんは父親をがんで亡くしている。

     「親父は病院が嫌いで、検診は一つも受けていなかった。肩のレントゲンを撮ったときに肺の一部が偶然写って、肺がんのステージⅣと判明。余命1年と宣告され、59歳で亡くなったんです」

     がんといえども、早期発見できれば適切な治療を受けることができる。胃がん・大腸がんの場合、早期発見できた場合に治る可能性は95%以上※3だ。

    ※3 がんが発生した臓器だけで増殖している(=転移なしの)段階。出典:国立がん研究センターがん情報サービス『がん登録・統計』

     父親をがんで亡くした経緯もあり、つるのさんは2018年に東京都がん検診受診促進アンバサダーに就任した。さまざまな活動の一環で、がんを克服した方と話す機会も多い。

     「がんの治療や手術後、再発せずに5年以上経過している方々とお会いしました。皆さんに共通しているのは、早期に発見し治療していること。治療後は、毎日の生活を楽しく明るく過ごしていらっしゃいます。皆さんのお話を聞いて、がんは治療できる病気なのだと実感しました。僕はやっぱり、親父のことをずっと後悔しています。もし定期的に内視鏡検査などの検診を受けて、早期発見できていれば、今ごろ孫たちと楽しい時間を過ごせていたかもしれません」

     つるのさんは、仕事だけでなく、周りの身近な人にも検診を受ける大切さを訴えている。

     「何か症状が出たら病院へ行こう、では遅い。どんなに忙しくても定期的に内視鏡検査などの検診をしっかり受けてもらいたい。それがきっと、親父の願いだと思っています」

    「子どもたちは僕がみるから、検診へ行ってきて」

     つるのさんは、5児の父そして愛妻家としても知られている。内視鏡検査などの検診の受診は、もちろん奥様にもすすめた。

     「家事に5人の子どもたちの育児にと、うちの奥さんは忙しい。検診を受けられていないことが、ずっと気がかりでした。だから昨年、僕が丸1日子どもたちの面倒をみる日をつくって、その日に内視鏡検査や婦人科系の検査など気になる検診をすべて受けてもらったんです。旦那さんは会社で定期検診を受けているけど、奥さんは全然受けていないというご家庭は、多いのではないでしょうか」

     つるのさんの言う通り、40~69歳の胃がん、大腸がん検診の受診率は男性よりも女性のほうが低い※4。

    ※4 出典:日本医師会HP

     奥様は、初めての内視鏡検査に緊張していたけれど、いざ受けてみると「痛みもなく、ラクに終わった」と笑顔だったという。

     つるのさんは、いつも検診結果を奥様に報告する。それと同じように、奥様の検診結果は2人で一緒に確認した。奥様の結果も特に問題はなく、2人とも安心できた。

    夫婦で約束、「誕生月に必ず検診を受けよう」

     元々健康づくりについてはあまり意識しておらず、病院は今でも嫌いだというつるのさんだが、毎年検診を受けるようになってからは、「1年に1度検診を受けないと、心配になってくる」と言うほどになった。検診は特定の病気にかかっていないかを調べるのが目的だが、問題がないことが分かれば大きな安心を得られるのもまたメリットだ。

     つるのさんと奥様、2人ともが欠かさず検診を受け続けるために、「お互い自分の誕生月に必ず検診を受けよう」と約束した。

     「やっぱり皆、忙しいじゃないですか。毎日しなきゃいけないことがたくさんあって、検診に時間を割くのが惜しいと感じてしまう。だから、行く日を決めて約束するのがいいと思います。奥さんが家事で忙しいなら、旦那さんがサポートして、受けさせてあげなきゃだめでしょう」

    時間、お金があっても、健康でなければ幸せじゃない

     これまでは、自分の夢をひたすら追いかけ続けてきた。けれど最近、子どもたちが夢に向かって歩き出す姿を、父として見守る楽しさを感じている。「一人ひとりが、自分の夢をどう実現していくのか、それを見るのがこんなに楽しいとは想像もしていなかった」と話す。

     「子どもたちの健康はもちろん大事です。でもその前に、親である僕たちが健康でなければならないと感じています。親父を亡くしたから、そう強く思うのかもしれませんね。孫の顔は全員見たいし、孫たちといろんな話ができたら最高です」

     今はまだ育ちざかりの子どもたちだが、成長してやがて巣立っていく。そのとき、奥さんと2人でゆっくり旅行するのが楽しみだという。

     「歳をとって、ゆっくりできる時間がやっとできて、頑張って働いて貯めたお金があっても、健康でなければ旅行もできない。だから、将来のために今からできる健康づくりの土台として、内視鏡検査などの検診をしっかり受け続けます」

     歌手として活躍し続け、良き父、良き夫でい続けるために、つるのさんはこれからもずっと、どんなに忙しくても、年に1度の検診を欠かさず受けると約束してくれた。

    ▶胃がん検診

    胃がん検診の対象年齢・検査方法についてはこちら

    ▶大腸がん検診

    大腸がん検診の対象年齢・検査方法についてはこちら

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