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小池氏、党首と知事の線引き困難

小池百合子知事=東京都新宿区で2017年6月1日、竹内紀臣撮影

「二足のわらじ」で実績と支持訴え 公務と政務分ける配慮も

 7月2日投開票の東京都議選を控え、小池百合子知事が都政トップと地域政党「都民ファーストの会」の顔という「二足のわらじ」で実績と支持を訴えている。6月1日の代表就任で名実ともに都民ファーストを率いることになり、知事会見での質疑応答では公務と政務を分けるなど配慮しているものの、線引きは難しくなっている。【林田七恵、円谷美晶】

 「都民の健康を守るため都としてスピード化しなければならない」。5月25日、小池氏は知事応接室で都医師会長らに受動喫煙防止条例制定を求められると、迅速な対応を約束した。その直後、都民ファーストの公約発表会見に臨んだ小池氏は条例を作ると公言。医師会が求めた子供の受動喫煙防止も盛り込んだ。

 この会見で、都民ファーストの政策顧問の立場で小池氏の傍らにいたのは、知事応接室で医師会側に座っていた弁護士だった。医師会の「タバコ対策委員会」の委員で受動喫煙防止の要望をまとめた人物で、後日、都議選候補に公認された。

 当時は都民ファースト特別顧問だった小池氏は、会見で知事との使い分けを問われると「時にアドバイザーとして時にプレーヤーとして都民にとって一番良い方向を求める」とかわした。

 5月下旬の週末には小池氏が都民ファーストの街宣で多摩地域を回る合間に、都が開いた「多摩の明日を考えるワークショップ」を知事として視察。「多摩の振興プランを作る。皆さんの提案を受け止めたい」と話した。

 知事として振る舞いながら、都議選に向けてアピールの機会をつかむ小池氏の戦略は昨年末から本格化した。予算編成では、政党の意見を反映させる「復活予算枠」を廃止する代わりに各業界団体と直接面談。「癒着に見えて映りが悪い」と止める周囲を「これは政治の世界よ」と一蹴した。側近は「自民の支持団体を寝返らせるため」と解説する。

 2月には交付金の配分のため、知事として市町村長から直接聴取した。この時も各自治体に都民ファースト代表(当時)を兼ねる都特別秘書を事前に派遣して要望を聞き、都民ファーストが都政のハンドルを握っている姿勢をアピールした。

 都幹部は「知事は都議選を意識しているのだろう。だが、『知事として当然の行動』と言われればそれまで。うまいやり方だ」と舌を巻く。

大阪府の橋下氏、滋賀県の嘉田氏も…

 首長は、地方公務員法で政治的行為を制限される一般公務員と異なり、選挙を通じて有権者の信任を得た公約を実現することが公務となる。政治に関する活動に当たる政務との線引きは難しい。

 大阪府では2010年に「大阪維新の会」を設立した橋下徹府知事(当時)の答弁を巡って、府議らが「維新代表としての主張ではないか」とただし、議会が紛糾。橋下氏側も、政務での公用車使用を自粛したり政務と公務で記者会見を分けたり、区別に腐心した。

 滋賀県の嘉田由紀子前知事は12年、「日本未来の党」代表として衆院選に臨んだものの、度重なる上京や各地での応援演説で県庁を不在にしたことが県議会で問題視された。

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