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社説

日本の岐路 希望と民進の協議 「反安倍」の中身が重要だ

 「安倍晋三首相対小池百合子東京都知事」の対決構図に一変した衆院選が実質スタートした。

 だが情勢は依然、混沌(こんとん)としている。きのう、希望の党代表の小池氏と民進党の前原誠司代表が会談し、連携していくことは確認したが、その連携の仕方について、いっそう溝が深まっているよう見えるからだ。

 前原氏が望む党丸ごとの合流を、小池氏は「全員はない」と拒否し、民進党の候補者を厳しく選別する考えを示している。当面、この公認基準をどうするかが焦点となる。

 小池氏は安保法制への賛否を基準の一つにする考えをにじませている。安保法制に民進党は反対してきただけに極めて高いハードルだ。

 一方で多数の候補者を擁立するためには、民進党との一定の連携は必要だと小池氏は考えているようだ。候補者数の確保と政策の一致の双方を両立させるのは簡単ではない。

 忘れてならないのは1996年の旧民主党結成以来、保守勢力を取り込んで政権交代を果たしながら失敗に終わった約20年間の経験だ。

 さきがけ(当時)を離党して旧民主党を主導し、後に首相となった鳩山由紀夫氏は、さきがけと社民党による既成政党同士の丸ごと合併を否定して個々が判断する形を取った。

 だが結果的には社民党から多くが参加し、当初から憲法や安全保障の考え方の違いが懸念されていたのは事実だ。結局、その後も「政権交代」が唯一の一致した目標だったと言っていいだろう。理念・政策の違いによる内紛は最後まで続いた。

 今回も「反安倍政権」だけが結集軸になっている印象は否めない。民進党の失敗を繰り返さないためには、それだけでは済まない。公認はやはり無原則ではいけない。

 「反安倍」と言っても、首相の強権的手法に反対なのか、理念や政策に反対なのか。「寛容な改革保守」をアピールする希望の党も必ずしも整理はついていない。

 憲法改正も前向きなのは確かだが、何を改正するか明確ではない。それを具体的に詰める中で公認基準も明らかになってくるはずだ。

 小池氏は自身の出馬は否定している。そうであるなら、政権選択選挙と言う以上、誰を首相候補にするかも、選挙前に決める必要がある。

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