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社説

視点・総選挙 18歳と政治 関心を阻んでいる人々=論説委員・与良正男

 昨年7月の参院選に続き、今回は投票年齢が18歳に引き下げられて初の総選挙となる。

     依然として「若者は政治に関心が低い」と単純に決めつける傾向が強いようだ。だが、その見方には異論を唱えたい。

     昨夏の参院選での投票率は18歳が51%、19歳は39%。全体平均の54%を下回ったが、18歳は20歳代、30歳代を上回った。

     既に全国の高校生全員に、選挙とは何か、民主政治とは何かを学ぶ副教材が文部科学省から配布されている。昨夏の18歳はそれを利用した授業を学校で初めて経験した世代だ。

     その投票率が高かったのは、こうした主権者教育が一定の効果を上げたことを示している。学ぶ機会さえあれば関心は高くなるのだ。

     選挙前に、実際の候補者や各党の公約を比べて議論し、生徒が選んでみる模擬投票を実施する高校も増えた。ところが今回は唐突な衆院解散で、公約も出てきたのは公示直前。準備が間に合わず、模擬投票を断念した高校が多いという。急な選挙の悪影響はこんなところにも出ていることを指摘しておきたい。

     「最近の若者は保守化している」との声もよく聞く。しかし大きな流れとして大人もほとんど同じではなかろうか。

     もっと気になる話を聞いた。

     大学、高校に加え、最近は地元自治体と協力して中学校での主権者教育に取り組むNPO「YouthCreate」の原田謙介代表(31)はこう言う。

     「確かに政治への関心は高くなったが、政治家や政党は遠い存在で、むしろ距離を置きたがっている生徒が増えている」

     森友・加計問題のほか、政治家の暴言や不祥事も相次ぎ、印象は悪くなるばかり。このため政治家には正当な要望をするどころか、接してもいけないと思い込んでいる生徒が、ことのほか目立つというのだ。

     未熟と言えるのかもしれない。私たちの報道にも反省すべき点はあろう。だが、やはり大きな責任は政治家側にある。

     大阪府議会では党派を超えて議員の代表が府内の高校に出向く出前授業を始めている。

     国会議員もそれぞれの地域で始めたらどうか。生徒と意見交換することで、議員の質もきっと向上する。

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