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社説

日本の岐路 女性の活躍 肝心なのは、「結果」です

 「政治は結果が全て」。安倍晋三首相の口癖である。では、この「結果」はどうだろう。世界経済フォーラムの男女平等度評価で日本は、2012年が135カ国中101位、16年は144カ国中111位。

     安倍首相は「すべての女性が輝く社会」に日本を変えると宣言した。推進室も作った。

     だが、女性の社会進出が一段と進んだ他国と比べると、日本の時計はまるで止まっているかのようだ。

     確かに働く女性の数は増えたが、多くが非正規雇用であり、管理職に占める女性の割合は05年の10%から16年の13%と、ほとんど改善していない。ほぼ同時期のフランスで、7%が33%へと大幅改善しているのと好対照である。

     変化のスピードが遅い背景に、政策を決める政治の分野で、男女平等が進まないことがあるだろう。

     解散前の衆院の女性議員比率はわずか9・3%で、193カ国中165位だった。女性議員が公用車で子どもを保育園に送迎したり、任期中に出産したりすると非難される。男性の閣僚や議員が12週間の育児休業を普通に取るノルウェーのような国との格差は、あまりにも大きい。

     ようやく政党に男女均等の比率で候補者を擁立するよう努力義務を課す「政治分野における男女共同参画推進法案」が国会に提出された。だが、衆院が解散となり廃案になった。日本の政治で、いかに優先順位の低い問題であるかを物語っている。

     自らの政党で自主的に女性候補の数を増やすことは最低でもできたはずだ。しかし、自民の今回の女性候補は、25人(8%)で、前回の42人(12%)よりむしろ減少した。

     例えば小選挙区と比例代表の重複立候補をやめ、比例名簿の上位を女性とすれば、女性議員を大幅に増加させられるのに、である。

     現政権の女性政策を批判する希望の党も、女性候補は2割に過ぎない。

     女性起用の極端な遅れの裏側には、それに対して怒りをあらわさない国民がいるともいえる。あいにく主要政党で半数近くの候補を女性にした党はないが、どのような女性候補を擁立しているかで比較することはできる。公約に並ぶ言葉だけではなく、それぞれの党における女性候補の重視の度合いも見極めたい。

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