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衆院選

希望失速 落選恨み節

過去の都議選と直後の国政選挙の結果

「小池さん、待てど来ず」

 発足当初の勢いを失い、公示前の勢力を大幅に減らす結果となった希望の党。落選した候補者の陣営からは、小池百合子代表への恨み節も聞こえた。

 「小池さんはいつ来るんだろうと思っていたら、一緒に街頭に立つことはなかった。落下傘候補の本人がかわいそう」。元熊本県議で東京7区から立候補した希望の荒木章博氏の陣営関係者が、小池代表の選挙応援のあり方に不満を述べた。

 「(選挙期間中の)12日間で党勢の失速というのがね……」。9月に民進党に離党届を出して除籍され、希望の公認候補として出馬した栃木1区の柏倉祐司氏の陣営幹部が振り返った。ただ幹部は「希望の党を信じて戦ったわけですから」と語り、結果を受け止めていた。

 一方、千葉1区で落選し、比例代表で復活した田嶋要氏は「小池さんの看板で入ってくる票が1とすると、希望に移ったことで出ていく票は10」と厳しい選挙戦を振り返った。

 また、青森1区の升田世喜男氏の陣営は希望の失速が伝えられると、事務所の外壁などに並べて張っていた小池代表のポスターを減らすなどして「小池カラー」からの脱却を図った。升田氏も「政権交代のために希望を選んだ。希望が自民の補完勢力と分かったらすぐに離党する」と度々訴えたが、影響は避けられなかった。升田氏は「希望の党は急にできたので有権者に浸透しなかったのではないか」と、悔しさをにじませた。【李舜、信田真由美、一宮俊介】

都議選、指標にならず

 東京都議選から約3カ月半後の投開票となった衆院選は、自民党が圧勝した。過去の都議選は直後の国政選挙の結果を先取りする「先行指標」とされることが多かったが、小池百合子知事が結成した希望の党は、今夏の都議選で第1党に躍進した都民ファーストの会の再現とはならなかった。都議会関係者は「一部の民進党議員に対する小池氏の『排除』発言が追い風を止めた」と、改めて政治家の失言の怖さを指摘した。

 東京は無党派層が多く、都議選の投票行動は、その時々の「風」に大きく左右される傾向がある。都議選で吹いた風は、直後の国政選挙にも影響を与えることが少なくなかった。

 例えば1993年は、結成1年の日本新党が20議席を獲得。翌月の衆院選では日本新党、さきがけ、新生党が躍進して自民党は下野した。2009年は民主党が結党以来初めて都議会第1党の座を奪い、翌月の衆院選でも民主が300議席超と圧勝し、政権交代が実現した。

 こうした事例から、自民関係者には「希望に追い風が吹くのでは」との臆測が広がっていた。だが、ふたを開けてみれば公示前勢力すら維持できない惨敗。ある自民都議は「都議選と同様の結果も覚悟して引き締めていただけに、意外だった」と首をかしげる。

 異なる結果が出た背景として都議会の与野党関係者が口をそろえるのは、小池氏の排除発言だ。毎日新聞が9月26、27日に実施した世論調査では、比例代表の投票先に希望を選ぶと答えた人は自民党の29%に次ぐ18%だったが、小池氏が排除発言をした9月29日の記者会見を機に、支持率は急落。選挙戦序盤には9%まで下がった。

 希望を支援した民進都連幹部は「希望も都民ファーストも小池人気頼みで、風以外に勝てる要因は何もない。発言がなければ都議選の勢いで3桁の議席獲得はあり得た」と失言が敗北に直結したと指摘した。一方、都民ファーストのベテラン都議は、希望のガバナンス(統治)が整わなかったことも要因と見る。「予定された都議選に向け準備できた都民ファーストに比べ、希望は急きょ結成されたため、組織として固まっていなかった。小池氏個人の力に頼る形だったため、風向きが変わっただけで大きく影響を受けた」と分析した。【柳澤一男、樋岡徹也】

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