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大阪府知事、公明との「合意書」公表 解釈巡り非難の応酬

松井一郎・大阪府知事の記者会見で配布された「合意書」のコピー=大阪市中央区で2018年12月26日、山崎一輝撮影

 大阪府の松井一郎知事(大阪維新の会代表)は26日、大阪都構想の住民投票実施時期を巡って公明党と水面下で結んだ合意書を公表した。期限を「任期中」とした表現の解釈を巡って、来春の府・市議の任期までとする松井知事に対し、公明は知事・市長の任期までと反論。溝は埋まらず、この日も公明との非難の応酬が展開された。松井知事は、吉村洋文・大阪市長とともに任期途中で辞職して出直しダブル選に踏み切る方針だ。

     記者会見で松井知事は「あらゆる可能性を否定しない」と繰り返し、新年度予算のめどが立った場合に出直し選を表明することも示唆。「予算編成しており、職務遂行の中で、適時適切に判断する」と述べた。

     合意書は昨年4月17日付。吉村市長が文案を作成し、松井知事立ち会いの下、維新の今井豊、公明府本部の林啓二両幹事長が署名した。松井知事は文書作成の経緯について、橋下徹市長時代の2013年の法定協議会(法定協)で区割り案の絞り込みの際や、法定協の再設置に向けた協議で公明の対応に不信感を持ったためだと説明した。

     松井知事が「約束」と考えるのは「今任期中で住民投票を実施すること」との記載だ。松井知事は「署名押印は府議がした」と指摘。文脈からも来年4月の議員任期を指すのは当然だとした。公明側は、同年11~12月の知事・市長の任期までと主張するが、松井知事は「飛躍した言い訳ですり替えだ」と批判した。公明との衆院選での協力見直しにも言及し、「切って捨てられているから遠慮することはない」と、公明の現職がいる小選挙区での維新候補擁立もほのめかした。

     今後の公明との交渉は否定しなかったが、決裂は決定的となった。統一地方選では府市両議会ともに維新が過半数を得なければ都構想は頓挫することが確実になる。松井知事は「(その場合は)住民理解が得られなかったと判断するしかない」と淡々と話した。

     吉村市長も出張先の東京都内で同様の考えを示し、「座して死を待つことはできない。維新で過半数を取るしか道はない。勝負をかける」と話した。「ずっと秘密で信頼を保って誰にも言わずにやってきたが、約束をほごにされた」と公明への恨み節も出た。

     一方、異例の合意書公表について、公明府本部代表の佐藤茂樹衆院議員は前日に続いて26日も会見し、「公にしない約束だった。知事自ら信頼関係を崩された」と、語気を強めて批判した。文書は「慎重かつ丁寧な議論を尽くすことを前提」の文言が公明の要望で加筆されたという。さらに今年の9月議会で、松井知事が自身の任期中に新たな大都市制度を示し、選択してもらうように議論を加速させる、と発言した府の資料を記者団に配布し、正当性を強調した。合意書に署名した林府議は「府本部幹事長の立場で署名した。府議の立場で署名したわけではなく、議員任期とは言えない」と話した。

     松井知事はこの日、府本部の新春年賀会を欠席する旨を伝えた。両党の関係が修復される手立ては見えない。【岡崎大輔、津久井達、藤顕一郎、真野敏幸】

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