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自治はどこへ

都市部で政治塾が熱気 無所属で地方選挑戦も

自己アピールに励む区議選の新人立候補予定者(左)。元衆院議員の早川忠孝弁護士(中央)が厳しい視線を送る=東京都豊島区で、飯田憲撮影

 4月に迫った統一地方選。地方の現場で議員のなり手不足が深刻化する中、都市部では、政党のバックアップを受けずに無所属で地方議会選挙に初挑戦する人も少なくない。こうした政治家志願者たちが街頭演説の作法から公職選挙法の注意点などノウハウを学ぼうと、政治塾が活気づいている。

 「毎日が不安で押しつぶされそうです」。2月上旬、元自民党衆院議員の早川忠孝弁護士(73)が主催する「さわやか選挙塾」。東京都内の区議選に出馬を決めた立候補予定者の30代男性が、自己アピールの練習で心情を吐露した。

 国政政党の候補者と違い、金銭的な支援はゼロ。供託金30万円をはじめ、ポスター費用などは持ち出しだ。昨年11月に初めて街頭演説に立った時は緊張で足が震えた。周囲の冷ややかな視線が気になったが、2~3日続けると実際は誰も自分を気に留めていないことが分かったという。「無謀な挑戦でも、地元を良くしたいという思いは強い」と訴えた。

 この日は、都内の区議選や首都圏の市議選の立候補予定者ら約10人が集まった。いずれも選挙経験は乏しい。「駅立ちでベテラン議員と鉢合わせになったらどうするか」「選挙違反の基準が分からない」などの質問が相次ぎ、現職の地方議員もアドバイスに訪れて意見を交わした。

 さわやか選挙塾は昨年10月に設立。きっかけは、国政選挙に6回挑戦し、4回落ちた早川さん自身の経験だ。当選する難しさを知るからこそ、「地盤(後援会)、看板(知名度)、かばん(選挙資金)」がないままに選挙に挑もうとする人たちの研さんの場を作ろうと思い立った。

 今回の統一選では例年に増して、地方議員のなり手不足が指摘される。だが、区議選では、定員割れなどどこ吹く風だ。早川さんは、3年前に小池百合子都知事が開校した政治塾「希望の塾」の応募者が4000人を超えたことに着目している。「『素人』でも問題意識を持って、何かしら政治に関わりたいという層は一定数いる」と分析する。

 しかし、実際の選挙戦は厳しさを増す。選挙コンサルティング専門会社「ジャッグジャパン」(東京都)には統一選を見据え、依頼が相次ぐが、担当者は「うちの顧客は資金力があり、出馬までに相当な準備をしている政党系の立候補予定者が多い。新規の方は昨年11月時点でお断りしてる」と明かす。

 全国の選挙で無所属系候補の取材を20年以上続けているフリーライターの畠山理仁さん(46)は「出馬には、選挙費用や家族の反対など越えるべきハードルが多い」と指摘する一方、「地方選は地元の将来像を考える良い機会なので、無所属系の新人の声にも耳を傾けてほしい」と話している。【飯田憲】

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